百四十八話 孤独の回想 ページ14
「蜜璃ちゃん。あの鬼は恐らく木の龍だけじゃなくて他にも能力を…」
「あっ、次の攻撃が来たわ太刀川さん!」
「おい!」
話終える前に攻撃が仕掛けられ呼吸でそれを斬り無効化する。
鬼の攻撃は段々と速さが増すがついていけない程じゃない。だが油断は禁物。
本体を倒すためには竈門達の回復が必要不可欠。攻撃を斬りながら奴を足止めして竈門達が動けるのを待つしか……蜜璃ちゃん一人でも行けるか…?
「甘露寺さん!そいつは本体じゃない!!頸を斬っても死なない!」
「蜜璃ちゃん!!」
「!」
鬼の音波をもろに直撃した彼女だが持ち前の華奢な身体に隠れた筋肉によって気を失う寸前だが耐えていた。
クソっ、女の子が頑張ってるっていうのに何してんだ俺は…!
――――"人でなし"
――――"人殺し"
――――"お前なんて生きてる価値なんてない"
何故だか景色が全てスローモーションになって頭には言われてきた言葉と映像が流れる。
そうだよ。俺は兄弟を殺したよ。俺を甘やかしてくれた兄2人と甘えてくる可愛い弟を。
―――――――――――――――――
――――――――――
―――――
俺はかなり霊力が高く兄弟達よりも霊媒師としての素質があった。
兄弟もそれを分かっていたが普通に接してくれていた。大喧嘩や言い合いもするけどその分仲直りも早かった。
だから……嫌だったんだ。
「太刀川家はこれから鬼と平和条約を結ぶ」
「は?」
「なっ、何言ってんのさ爺さん…」
「そしてまず初めに相手は交渉代償として三人、霊力のある者を求めている。そして最も霊力の高い者は専属の霊媒師として彼らの霊や呪いを祓うんじゃ。」
やめろ
もう、修行も勉強もサボらねぇから……それだけはやめてくれ。
「お前達。今からこの壺の中に入れ」
「お爺様。何故ですか?」
「お前達……
蠱毒
それはヘビ、ムカデ、ゲジ、カエルなどの百虫を同じ容器で飼育し、互いに共食いさせ、勝ち残ったものが神霊となるためこれを祀る。
それを聞いた瞬間、俺は幼いながらに全てを悟った。
「この……クソジジイ!俺らに殺し合いしろって言いてぇのか!」
誰かをここまで憎んだのはこれが初めてだった。
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菜穂(プロフ) - 瑠碧さん» すみません間違えて違う人にレスしてました。ピクルーのキミの世界メーカーだったと思います (2022年1月16日 14時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 百五十五話のヘルメットって壱とかでやりすぎ都市伝説でてきてるんで今更ですよね() (2020年10月2日 20時) (レス) id: 31c3af07a3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠碧(プロフ) - 壱から読んできました!とても面白いです!ところで、このイラストって、何メーカーさん使ってるんですか? (2020年9月5日 10時) (レス) id: 3cee96974c (このIDを非表示/違反報告)
うんうん - しのぶちゃん生きて欲しい。そして、二人の恋愛が見たい!!これは私の願望なので、決まったオチで構いません(上から目線でスミマセン)ですが!二人のそういった絡みは見たいです!! (2020年8月17日 1時) (レス) id: 0f3063d9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽみぃ(プロフ) - その癖は今回は直さなくて大丈夫です‥‥とっっってもおもしろいので!!終わり方気になります!何から目線って感じですが、書きたいように書いちゃって下さい!私はそれが一番好きです!!ギャグもシリアスも最高!! (2020年8月16日 20時) (レス) id: 9044165cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2020年7月23日 20時