【NARUTO】緑色は嫉妬の象徴 3 (ページ9)

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107,カカシside ページ9

Aが里抜けしたことは直ぐに里中の忍びに
知れ渡った。サスケが里抜けしたのと、
ほぼ同時期なので上層部では疑いの目がかかったが
暁という犯罪グループの一員、イタチともう1人の
奴に連れ去られたことで無関係だと判断された。

……が。

ナル「なんで…なんでAが里抜けするんだって
ばよ！！！理由が、理由がねぇじゃねぇか！！」
サク「そうよ、理由がないわ！！」
「…そう言われてもね、」

取り乱しているナルト達を見て、
オレは居た堪れなくなってきた。

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

「………」

その日の夕方、オレはAの家へ行った。
鍵を大家さんから借りて、部屋に入ると
掃除のされた綺麗な空気が立ち込めていた。

「おっと、」

ガタン、と腕が棚にあたって写真立てが落ちる。
確か、Aの写真があったな。と拾うと
それには写真が抜き取られていた。
写真立ても棚の上に戻して、無言で周りを見る。

まるでついさっきまでここにいたような感じ。
微かに哀しさが残っている感じ。

「……ごめんな、A。」

ぽつり、と呟いて椅子に腰かける。

「“お前からおかかさんと、
雫さんを奪ったのは俺だ。”」

“先生の同期であった”いろはおかかさんと
雫さんを思い出す。

ごめんな、A。