28話 ページ29
出久side
暫く頭を撫でていたらA君から規制の良い寝息が聞こえた。
僕は残っていた仕事を片付けるべく、パソコンに向かった。
そういえば、3時まで起きてたってことは寝るとしたらもっと後かな、でも僕が朝5時に起きた時も起きてたってことは、寝れてなかったのかもしれない…
ここに来てから1週間だぞ、もっと早く気づくべきだろ…
気付かなかった自分が嫌になる。
何にせよ、気付いてあげられて良かった…
『ん"…ん、かあ、さ…たく』
途端に苦しい顔をするA君。
夢の中まで僕が行って助けてあげれれば良いのに…
そう思いながらA君の手を握って、
出「僕が来た！」
と小声で言った、暫く握っていると落ち着いたようで、また規制の良い寝息が聞こえる。
この子は別に望んで的になった訳じゃない、弟君を守るため。きっと他に方法はあっただろう、
でもA君の周りにあった選択肢はこれしか無かったのかな…
きっとこの世界にはそんな子が沢山居るんだろう。
今思うとA君は"敵という名のヒーロー"だったんだな…
でもこんなヒーロー哀し過ぎるよね…
絶対こんな出来事、繰り返してはいけない。
もっと頑張らなくちゃ！
そう思い直し、タイピングのスピードを上げた。
午前5時。
仕事が終わりません。眠たいデス
膝で眠っているA君が少し羨ましい…
そう思うと、シャツを引っ張られる感じがして、
A君を見ると僕のシャツの袖を握っている。
え、なにこれヤバイ、めっちゃ可愛い！
いや、実際2歳しか離れてないけどさ、
この小動物感、火傷の痕が残ってるけど僕より小さくて可愛らしい手、少し擦り寄ってきた頬
顔に熱が集まるのがわかる。
『い、ずく…』
頭がショートする。
初めて呼んだ僕の名前、ヒーロー名じゃない本名。
今きっと僕は耳まで真っ赤だろう。
少しは君に近づけたと思って良いのかな…
嬉しさを噛み締めながらそう思った。
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空(プロフ) - あゆみさん有難う御座います！頑張ります！ (2020年1月9日 21時) (
レス) id: 41d6d0c3cc (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます ！！ (2020年1月9日 19時) (レス) id: 1248570467 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - 有難う御座います！初めて書いたのでそう言ってもらえると嬉しいです！ (2020年1月8日 7時) (レス) id: 41d6d0c3cc (このIDを非表示/違反報告)
律 - とても面白いです！ (2020年1月8日 1時) (レス) id: bfc3e39400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空 | 作成日時：2020年1月2日 10時
