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15話 ページ16

Aside



夕方、そろそろ飯の時間だろう。

デクが来るのは尺に触るが腹は減る。

ピピッ…ガチャ

?「失礼しまーす…」

オドオドしながら栗色の天然パーマの人が居た。

『誰だお前』

警戒しながら言うと

?「緑谷さんが仕事に行ってしまったので来た、コウ
  ノトリと言います。よ…よろしくね」

ビクビクしながら自己紹介をしたコウノトリも飯は二人分持ってきていた。

ここで食べるのだろう。

コウノトリは変な奴じゃ無い、知ってる。こういうのはビビリ、とか、怖がりとかいう奴だ。

助けたいけど助けられない、実に人間らしいと思う。

『頂きます』

そう言って食べ始める。

コウノトリは驚いた様な顔をしだが、すぐに食べ始めた。

どうせデクから昼のことでも聞いて一緒に食べないと思ったのだろう。
俺はデクと食べたく無いだけであって別にコウノトリなんて居ても居なくてもどうでもいい。

コ「A君は…兄弟居る?」

突然話しかけてきた。
なんだコイツ

『弟が1人』

コ「そっか僕も弟がいてね、敵なんだ」

敵…弟が、じゃあコイツは弟がここに来るのを期待して勤務しているのか?

コ「正確にはだった…なんだけどね。ある事件で死ん
  じゃったんだ」

弟を待ってる訳じゃ無い…じゃあなんで。

『なんでここで働いてんだ?関わりたく無いだろう普
 通』

コウノトリは少し笑ってそれはね…と続けた。

コ「僕はお兄ちゃんなのに弟の悩みに、苦しみに気づ
  かなかったから、もし気づかていたらと思うとね
  悔しくて、その分誰かを救ってあげたくなったん
  だ。あの時気づけなかった分…
  それで、この仕事を見つけたの」


ただのエゴだと思った。
その分誰かを救ったって弟は帰らないだろう。
そう言いたかったが、それよりも気になる事があった

『コウノトリは…家族が敵になってどう思った?
 やっぱり減滅したか?』

コウノトリは目を細めて笑いながら。

コ「減滅なんてしなかったよ。でも、頼って欲しかっ
  たかな。どうにもならないこともあるけど、
  それでも言って欲しかった」

そうなんだ…拓もそう思うかな。

いや、7歳にはまだ早いか。

『そうか、嫌な事を聞いた』

コウノトリは少し驚いてから、大丈夫だと言った。

それから少し話をしていた。
敵に入った理由を聞かれた。だから弟を守るため、といえばコウノトリは涙を滲ませながらそっか、と言っていた。それから暫くして、部屋から出て行った。

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(プロフ) - あゆみさん有難う御座います!頑張ります! (2020年1月9日 21時) (レス) id: 41d6d0c3cc (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしてます !! (2020年1月9日 19時) (レス) id: 1248570467 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 有難う御座います!初めて書いたのでそう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月8日 7時) (レス) id: 41d6d0c3cc (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです! (2020年1月8日 1時) (レス) id: bfc3e39400 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年1月2日 10時

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