167，記憶の中で沸き起こる憤り ページ33
「なあ、あれが本当にドクターか？逆光で見えねえ」
コンプレスが一歩踏み出すと
ドクターは「来るな！」と叫び、
鎮座している椅子ごと
部屋の奥に入り込んでしまった
「ほっほ。すまんな、不用意に近づくな。
いいな？近寄る時は、いつ何時も
ワシからじゃ。
破ればすぐに元いた場所へ帰し、
あいつにミンチにしてもらう」
そりゃないよドクター…
恥ずかしがり屋にも程があるよ
「所在地を知られたくないので、
転送にて招かせてもらった」
その声は、再び徐々にこちらに近づいてくる
「死柄木と(人1)以外は初めましてかな？
どこかであっているかもな。
ギガントマキア同様、オール・フォー・ワンの
側近…氏子達磨じゃ」
へえ、ダルマさんか。
変わった名前だなあ
「今、適当につけた名じゃ」
ぶっ飛ばすぞコラ。
「さて、死柄木。招いてやったのは
オール・フォー・ワンに
免じての譲歩ゆえじゃ」
ドクターは言った。
この研究機関の技術も、脳無も
全ては偉大なオール・フォー・ワンに
捧げたものであって
私達はそのおこぼれに
すがっていたに過ぎないのだと。
「勘違いしないどくれ。嫌っとる訳じゃない。
ワシの為じゃよ、全てを捧げるに
値するかどうか見極めたいのじゃ」
見極める、それすなわち
ドクターが弔に
力を貸すに足る存在なのかどうか…
「何も為してない、二十歳そこらの社会の
塵が、ワシに何を見せてくれるんじゃ？
______死柄木弔」
私は息を飲んだ。
弔は、何がしたい？
何を糧に生きている？
私は、
弔の近くに唯一いて
そのくせ何も知らない。
過去も、思考も分からない。
弔は、何を……
「俺は…」
弔はドクターの方を見て言う
「俺は、先生とあんたに会う以前の事を
よく覚えてない」
「ああ。よく知っとるよ」
「なのに、皆を身につけると
怒りが沸々と湧いてくる」
…皆を、身に付ける……？
「考えてたんだ。ずっと、
あの日からずっとさ。
ちゃんと覚えてんのは、
先生に抱えられてから。
それまで俺は空っぽだった」
…私と、似てる。
そう感覚的に思った。
私がヴィランとして連合に入るまでは
まるで生きたし屍だったから。
「皆を身につけると、不思議なんだ。
胸がムカムカして、吐きそうなのに
心がどこか落ち着くんだ。
不思議だよな」
死柄木の中には断片的な記憶しかない。
だが、
心の中は鉛の塊が沈んでて
そこから怒りが湧き上がり
無尽蔵に吹き出す。
それが彼の行動の源だった
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透明な夜空 - はい！待ってます！自分のペースで頑張って下さい！ (2023年4月17日 17時) (
レス) id: 0038598c48 (このIDを非表示/違反報告)
無希(ナキ)(プロフ) - 透明な夜空さん» コメントありがとうございます！更新予定はあるのですが、なかなかめどが立たず申し訳ありません！！お気持ちに応えられるよう、頑張ります！まだ未定ですがもうしばらくお待ち下さいませ！！ (2023年4月17日 2時) (レス) id: a37d37471e (このIDを非表示/違反報告)
透明な夜空 - もう更新しませんか？この作品大好きなんです！もし迷ってるならして欲しいです！ (2023年4月15日 21時) (レス) id: 0038598c48 (このIDを非表示/違反報告)
無希(ナキ)(プロフ) - おむらいす亭さん» 一番！？！？うわああありがとうございます！！(号泣)もちろん更新予定ではあるのですが、近日中にはちょっと厳しくて…ですが、必ず更新しますのでしばらくお待ちいただけると幸いです！本当にありがとうございました！！！ (2023年3月12日 20時) (レス) id: 39b6e7c835 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす亭(プロフ) - コメント失礼します！！この作品ヒロアカの夢小説の中でも一番大好きで…！また更新していただくことは可能でしょうか．？お待ちしております！！！！ (2023年3月7日 14時) (レス) @page45 id: f0d1cce51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無希
| 作成日時：2018年3月4日 3時
