163，遅れた反抗期 ページ29
あの日、黒霧と最後に言葉を交わしたあの日は…夕日の綺麗な時だった
『黒霧？どこいくの、もうすぐ夕飯でしょ。
黒霧のシチュー楽しみだなあ』
黒霧が玄関に立っていたのを私が引き止めて、
日常の会話をしていたんだ。
でも、黒霧は反応が遅くて
少しだけ間があった
『…黒霧？』
『夕食は冷蔵庫に入っていますから
温めて食べて下さいね』
何かおかしい、
『黒霧、どこに行っちゃうの。
また仲間探し…？』
ステインの時もヒミコちゃん達を
連れてくる時も、
黒霧はしばらくアジトを
留守にすることがよくあった。
『ええ。すぐに帰ってきますから』
私には苦しい嘘にしか聞こえなかった。
それは勘だったけれど、
今考えたら大当たりで。
あの時引き留めれば良かったと
後悔してしまう。
でもきっと、強く引き留めたところで
黒霧は折れもしなかっただろうなとも思う。
あの時の意思は強かった。
どんなに私が駄々をこねたって、
黒霧は必ずこう言った
『全ては貴方と、死柄木弔の為ですから』
…と。
『私がいなくても、貴方が死柄木弔を
支えてあげて下さいね。』
『…ま、待ってよ黒霧、嫌だ。
何か嫌な予感がする…嫌だよ、行かないで』
私は弔を支えるし、弔だって
私を支えてくれるって分かってる。
それは黒霧だって同じだよ、
私は黒霧も支えたいんだよ…っ
『(人1)A、言ったはずです。
全ては貴方々の為なのだと。
だから私は、大丈夫です』
黒霧がいないのなら…
もう二度と会えないと分かっているのなら…
私はそれ以上は望まないって
どうして分かってくれなかったんだろう。
そうさせてくれないのは
【私達の為だ】って言う。
そんなの、ズルいよ…
黒霧が捕まったと知ったのは
それから数日後の事である。
私は弔を責めた。
なぜ事情を知っているのなら
私に言ってくれなかったのか、
何故止めてくれなかったのか。
だから今現在、こうして私は
子どもの反抗期のように
弔とは口を聞かないようにしている。
そりゃあ、一生ついていくとは言ったけど
こんな事になるとは想像もしていなかった。
脱退しないだけ、まだマシだと
褒めて欲しいくらいだ
「黒霧が失敗して、
【ドクター】探しも難航中だな」
「お守りの黒霧さんがいなくなって
寂しいねぇ弔君。
Aちゃんも元気ないもんねぇ」
そりゃそうだ。
弔はどう思ってるのか分からないけれど
ずっと、ずっと
ヴィラン連合が本格化する前からずっと
3人でやってきたんだから。
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透明な夜空 - はい！待ってます！自分のペースで頑張って下さい！ (2023年4月17日 17時) (
レス) id: 0038598c48 (このIDを非表示/違反報告)
無希(ナキ)(プロフ) - 透明な夜空さん» コメントありがとうございます！更新予定はあるのですが、なかなかめどが立たず申し訳ありません！！お気持ちに応えられるよう、頑張ります！まだ未定ですがもうしばらくお待ち下さいませ！！ (2023年4月17日 2時) (レス) id: a37d37471e (このIDを非表示/違反報告)
透明な夜空 - もう更新しませんか？この作品大好きなんです！もし迷ってるならして欲しいです！ (2023年4月15日 21時) (レス) id: 0038598c48 (このIDを非表示/違反報告)
無希(ナキ)(プロフ) - おむらいす亭さん» 一番！？！？うわああありがとうございます！！(号泣)もちろん更新予定ではあるのですが、近日中にはちょっと厳しくて…ですが、必ず更新しますのでしばらくお待ちいただけると幸いです！本当にありがとうございました！！！ (2023年3月12日 20時) (レス) id: 39b6e7c835 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす亭(プロフ) - コメント失礼します！！この作品ヒロアカの夢小説の中でも一番大好きで…！また更新していただくことは可能でしょうか．？お待ちしております！！！！ (2023年3月7日 14時) (レス) @page45 id: f0d1cce51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無希
| 作成日時：2018年3月4日 3時
