幸せに溺れるように ページ3
「何はともあれ、合格おめでとう。A」
「う、うん。全然実感湧かないし、ぶっちゃけあんまり嬉しくないんだけどね。」
会場の隅で座りながら未だ興奮している師匠に視線をやって(股を開いたその座り方は股間がダイレクトに見えるのでやめてほしい)ひくりと少女は顔を引き攣らせた。
「コラッ ガキが見るもんじゃねえ！」
師匠に向いていた顔をレオリオにくるりと戻される。先程の戦いを終えた今でも、レオリオにとって少女は『守るべき存在』の様だ。
「…A、もう大丈夫なの？」
「なにが？」
「何がって…お前ずっと変だったじゃん。泣きべそかいたような顔でずっと俺らの手握っててさ」
「は、はぁ！？泣きべそなんかかいてねえし！」
少女が照れたように真っ赤になる。そして少し黙ってからぽつりぽつりと言った。
「…あの時は、なんかおかしかったんだよ。今朝変な夢見てさ、すげえ動揺しちゃってて。師匠と戦っていくうちになんかどうでもよくなっちゃったけど。」
あの時は、なんだか頭が麻痺してる様な感覚だった。二人を守らなくちゃ、って変に躍起になって…うん？なんでそんな事。あれ、夢ってどんな…
「変な夢って、どんな夢？」
「忘れちゃった。でも嫌な夢だったのは確か」
「はぁ？なんだよ、ソレ」
夢なんてそんなものだろう。と少女は深く考えない事にした。
「第二試合！ゴン選手対ハンゾー選手！前へ！」
黒服のコールがかかる。
「よしっ じゃあ行ってくるよ！Aに続けるように頑張る！」
「おう！頑張って！」
…なんて元気よく送り出したは良いけど
「実際かなり分が悪いよなぁ…」
「やはりそう思うか。」
「お楽しみ中の所、申し訳ありません。」
緊迫した空気の中、いつの間にか立っていたサトツの登場にレオリオと少女がビビる。
「サトツさんか…あんたいつの間に」
「びっくりした…どうしたんですか」
「いえ、Aさんの怪我があまりにも酷いので、手当をしようかと思いまして。」
改めて男3人が少女に目をやると、かなり酷い怪我の具合だ。腕の傷も酷いが、何より顔の傷が目立つ。額が切れ、鼻血だって垂れている。
「あー、いいですよ。大丈夫です」
「いいえ。大丈夫ではありません。」
「そうだぞ！雑菌が入ってからじゃ遅い！」
「行ってきたらどうだ？傷跡が残っても大変だ。」
送り出す気満々の二人を相手に、少女はしぶしぶといった様子でサトツの後をついていった。
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かぴばら2(プロフ) - ネオさん» コメント今気付きました！申し訳ないです！思わず零れたような好き、ありがとうございます！！！これからも更新頑張ります！！ (2021年2月17日 21時) (
レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
ネオ - 好き、 (2021年2月4日 20時) (レス) id: 58fc4bb18d (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - 赤トンボさん» いや、優しさに甘えてはいけません！！(戒め)少し前まで鬼滅で息を吸ってハイキューで息を吐く生活だったので、次からHHで息を吸ってこの作品で息を吐く生活に戻します！もう末期ですね！本当にありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年4月11日 7時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - レイカさん» ち、違うんだ！あいつらが、あいつらが誘惑してきたんだー！！！この世はエモい物に溢れすぎている…。土曜日とは言ったものの深夜帯になるかもしれません！！申し訳ない！ミュージカルアニメ漫画見ていっぱい更新するぞ！！ (2020年4月11日 7時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
赤トンボ - 最近この作品を見始めました。とても面白いです!鬼滅とかハイキューなど面白いのでしょうがないないですよ(笑)作者さんのペースで話を書いても全然大丈夫ですよ！ (2020年4月10日 11時) (レス) id: d4227617d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴばら x他1人 | 作成日時：2019年9月11日 0時
