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戯れには度が過ぎる ページ17

「っててて…っあ””ぁぁあ!!クソが!墜落しろ!!!!」

遥か上の空を悠々と飛ぶ飛行船に中指を立て、罵倒する少女。所々枝に引っ掛けたりした痕が出来ているが、大きな外傷は無いらしい。

ここは試しの門、別名『黄泉への扉』の前の林の中である。

ったく!ホントに丁度良いところで落としてくれたな!!なんだったら屋敷上で落としてくれたら半壊してやったのに。

少女は土ぼこりを払い、明るい方へ出る。すると大きな門が見えた。

「あれが、試しの門か」

確かにデカい、かなり。すると人が現れた。

「ありゃりゃ、これは大変だ。坊や、こっちへ来なさい。手当てしてあげよう。」

よたよたと寄ってくるのは人が良さそうな男の人。ふくよかなお腹をしている。

そんな相手でも少女は警戒を緩めない。

「貴方は?」
「私はここの守衛だよ。大きな音がしたと思ったらこんなに怪我をして…観光バスで来たわけでも無さそうだし、一体どこから?」
「…あー、いや、ずっこけただけです。」

飛行船から落ちてきましたー なんて言えるはずもない。

少女は相手の力量をはかり、警戒を解いた。万が一襲ってきても簡単に倒せる。こいつなら。

「そうかい…それで、ここにはなんの用で?」
「キルアに…友達に会いに。」

友達、というワードを強くする。守衛は驚いたような顔をした。

「それはそれは…キルア坊ちゃんの」

キルア、坊ちゃん。その響きになんだか笑ってしまう。坊ちゃんかあ、似合わないなぁ。

「…とにかく、手当てしましょう。ささ、こっちです。」

少女は守衛の後をついていった。









「いやぁ、キルア坊ちゃんのお友達ねえ。」
「なんですか、おかしいんですか」
「いやいや、何もおかしな事はありませんよ。そうですそうです。キルア坊ちゃんくらいの年頃には、友達が居るのが普通なんです。」

一人でうんうんと頷く守衛、もといゼブロ。

…この人は悪い人じゃないのかもしれない。少女は次第にそう考えるようになった。何故そう思うか、キルアを語る時のゼブロの目が優しいからだ。

「それでなんですけど、あの扉開ける鍵を貸して欲しいんです。」
「あはは、実はですねえあの大きな扉、鍵がかかっていないんですよ」
「え、そうなんですか。」

少女はぽかんとした。なんだ、そうなんだ。

「ええ、ただとてつもなく重い。坊やに開けられるかは、分かりませんね」

重い…か。

「大丈夫ですよ、力には自信があるんで」

少女は笑ってみせる

・→←◇第二章 THE NIGHTMARE OF ZAOLDYECK



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かぴばら2(プロフ) - ネオさん» コメント今気付きました!申し訳ないです!思わず零れたような好き、ありがとうございます!!!これからも更新頑張ります!! (2021年2月17日 21時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
ネオ - 好き、 (2021年2月4日 20時) (レス) id: 58fc4bb18d (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - 赤トンボさん» いや、優しさに甘えてはいけません!!(戒め)少し前まで鬼滅で息を吸ってハイキューで息を吐く生活だったので、次からHHで息を吸ってこの作品で息を吐く生活に戻します!もう末期ですね!本当にありがとうございます!更新頑張ります!! (2020年4月11日 7時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - レイカさん» ち、違うんだ!あいつらが、あいつらが誘惑してきたんだー!!!この世はエモい物に溢れすぎている…。土曜日とは言ったものの深夜帯になるかもしれません!!申し訳ない!ミュージカルアニメ漫画見ていっぱい更新するぞ!! (2020年4月11日 7時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
赤トンボ - 最近この作品を見始めました。とても面白いです!鬼滅とかハイキューなど面白いのでしょうがないないですよ(笑)作者さんのペースで話を書いても全然大丈夫ですよ! (2020年4月10日 11時) (レス) id: d4227617d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かぴばら x他1人 | 作成日時:2019年9月11日 0時

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