+１７１+風が降り立つ ページ26
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マークとして示しやすいのはモノはなんだろう？
携帯の絵文字とか、そういったので変換に現れるのは星、とか…？
単純に天気で思いつくのは「晴れ」「雨」「曇り」がよくある
悪天候なら「雪」「台風」…とか？
頭の中にたくさんのマークや天気が敷き詰められる中
「ふーん。赤ん坊の…じゃあ強いんだ。」
「僕は指輪の話なんてどうでもいいよ」
思考が指輪に注がれている中、聞こえた彼のセリフ。
赤ん坊くんの名前を聞いてピクリと反応を見せたかと思えば
予想通り彼は傍らのトンファーの持ち手部分に指先を滑らせ、絡めとる
切れ長な瞳を少し細め、何とも楽しげな表情を浮かべられる
「貴方を咬み殺せれば」
構えたトンファーはチャキッ、と音を立て鈍く光り
私は「あぁ、もう」と脳裏で呟き、思わず視線を伏せた。
ディーノさんの訪問前、書類を片すために立っていた私は
応接室内でも扉から離れたところにいた。
机の傍、この部屋の空間で誰よりも窓の近く
それでいて扉から現れたディーノさんに視線を向けていた
そんな私の背後…
応接室唯一の窓からふわり、と風が“降り立つ”様な感覚
「風が降り立つ」なんて言葉はきっとない
だが、私が感じたその感覚を形容する正しい言葉が選べない
日本語の文法として些かおかしくてもそれが一番近い表現だった。
音もない「風」に気を引かれ、そのまま振り返ると小さな子供
気が付けば恭弥さんもディーノさんも応接室を後にしていて
この空間には私とその男の子と二人きりになっていた。
子ども。どころか…幼児という言葉が正しい。
その子は窓枠という細い幅に寸分のブレなく安定したまま立っている。
この服はカンフー服…？いや、
服装は一見変わったもので、イーピンちゃんを彷彿させる中華な雰囲気
まぁ、ともかく
赤ん坊くんに近い感じがする子だ
「おや…。気配を消し音も立てなかったはずですが…よく気付きましたね」
見た目にそぐわぬ大人びた物言い
なにより一般の子どもが「気配」なんて言葉を使うはずもない
即座に確信する、「近い」どころか彼も赤ん坊くんと同じ奇怪な人種
『…君も、赤ん坊くんの知り合い？』
「…
突如会話から消えた母国語
しかし、彼の話すその言語は
私が今学んでいるものであり脳内でゆっくり母国語へ戻せるものだった。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - 阪サッカーさん» お返事遅れました、嬉しいコメントありがとうございます！地道に更新頑張らせていただきます！ (2020年7月9日 17時) (
レス) id: deb52841c7 (このIDを非表示/違反報告)
阪サッカー(プロフ) - 面白くて、読み応えがあって、何より続きが楽しみです。お身体に気をつけて、無理しない程度に頑張って下さい。 (2020年6月16日 21時) (レス) id: d96a890ddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年5月3日 14時
