+１５９+非利き手 ページ14
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それを避けること自体は容易
しかし、問題は私が避けたあと後ろに控える人物がいること。
彼なら避けられるか？可能かもしれないが確信には至らない
そう考えると無闇に避けるという選択が出来なかった。
かといって弾くのも不可能ではないが往なす為の道具がない。
やむ無しと、そのまま素手で叩き払えば
それは人肌に当たったとは思えない鈍い音を立てつつ
右側の壁に当たり、カラン…と音を立てて床に転がる。
…それなりに痛かった。
「お、おい！大丈夫か！？」
急な出来事に加えて、彼の耳にも届く鈍い音。
それらに驚いたのか駆け寄り、真後ろから見下ろすように様子を伺い
彼の目は大きく見開いていて、焦りを感じさせる。
ほぼ密着状態で叩き払った右の手を取り、状態を確認された。
いつか、沢田くんのお見舞いに来た彼とも
これくらい至近距離で密着し、その時彼は初な反応を見せたが
今の彼はたぶんそれも気付かないくらい驚いている。
『驚きすぎですって、この程度で…。』
事実、飛んできた物と接触した右手は青く腫れている
…それでも私自身は「あら、青…」くらいにしか思っていない。
私からしたら、これを投げてきた本人と話す方が大変だ。
『…目覚めは…悪そうですね。』
「さっきから煩いんだけど。」
私が開けた扉の先には上半身を起こした恭弥さんの姿
投げつけられたのは言わずもがな彼の愛用の武器トンファーだ。
山「騒がしくしたなら悪かったけどよ…
いきなりトンファーぶん投げるってのもどうかと思うぜ」
雲「なに？文句でもあるの？」
山「そりゃあ…！」
何か言葉を続けようとした山本くんの言葉を遮るように
赤ん坊くんが「悪かったなヒバリ。」と言葉をくい込ませれば
山本くんは詰まらせた言葉をそのまま飲み込む。
私はその間にトンファーを拾い上げ、彼に手渡した。
その際恭弥さんは私の右手の甲にある青アザを見て怪訝そうに顔を顰める
雲「らしくない、君なら対処出来たでしょ。」
彼の指摘に答える言葉を探すうちに、またも赤ん坊くんの声が先に届く。
リ「A、お前利き手じゃねぇ方…左手を瞬時に使えねーんだろ」
雲「…なるほどね。」
『…よくお気づきで』
彼は本当によく周りを見ていらっしゃる
その通り、咄嗟に動かした右手で左→右と叩き払ったため甲を痛めた。
左には赤ん坊君がいたため右に払う必要があった訳だが
左手で左→右と振るえば良かったのだが…それが咄嗟に出来なかった
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睡-ｽｲ-(プロフ) - 阪サッカーさん» お返事遅れました、嬉しいコメントありがとうございます！地道に更新頑張らせていただきます！ (2020年7月9日 17時) (
レス) id: deb52841c7 (このIDを非表示/違反報告)
阪サッカー(プロフ) - 面白くて、読み応えがあって、何より続きが楽しみです。お身体に気をつけて、無理しない程度に頑張って下さい。 (2020年6月16日 21時) (レス) id: d96a890ddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年5月3日 14時
