+１３８+疑惑 ページ43
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ズガンッ＿＿＿＿
時々、赤ん坊くんが放つ音と同じ
一般的には耳にしないであろう音が、発砲音が響いた
ドラマなんかでは女性の悲鳴がつきものなイメージがあるが…
あいにく叫べる「女」は私くらいしかいない
いや、仮にビアンキさんの意識があったとしても彼女も裏の人間
叫んだりはしないだろうし、この空間には無縁な話か
六道骸の体は銃弾を受けた反動のまま、銃口が向いていた方角にその身は倒れた
はじけ飛んだ鮮血に少し顔顰めたが
色々見せてくれたおかげか少しばかり耐性が付いていた
沢田くんも獄寺さんも
最悪ともいえる結末に黒幕を倒した喜びはかき消されていた
赤ん坊くんは少し口をとがらせ、まだ何か考えている様子
「ついに…骸を倒したのね」
３人の様々な反応を観察するように眺めていると女性の声
私以外の女性、と言えば一人しかいない。
獄「アネキ！」
リ「無理すんなよ」
沢「よかった！“ビアンキ”の意識が戻った！」
ビアンキさんの意識が戻ったらしい。
傷が痛むのか少し唸りつつも上半身を自力で起こした。
三叉槍の切っ先を掴まで突き刺されたらしく
先程傷口を見た時は、その傷の深さに少しばかり焦った。
それ程の重症のはずで、患部は左側腹部なのに
その身を捩り、上半身を起こすことが出来たのには驚く
裏の人間ともなれば一般人より傷の耐性が付くものか。
『ビアンキさん、大丈夫ですか？』
膝に恭弥さんを乗せたまま動きもしないで言葉だけ投げた
彼女は弱々しくも「えぇ、平気よ」と返す
平気なもんか、あの傷だぞ
脳内で彼女に対する猜疑心が芽生え始める。
あの傷が平気？内臓は無事だとしてもおかしくないか？
一般人、表の世界にのみ身を置いた私と
「肩貸してくれない…」
一言一言、その様子は弱々しく、しおらしい。
気のせいかと振り払うがやはりどこか引っかかった
手負いの姉の頼みを獄寺さんが応えるよう手を差し出す
「獄寺君！！行っちゃダメだ！！！」
突然、沢田くんが叫ぶ。
あのもの優しい彼が手を貸すことを否定した。
正直、誰よりも率先して手を差し伸べそうな彼が、だ。
その事実が払いのけた猜疑心を助長させる
やはり、ビアンキさんはどこかおかしい。
「何が？」と問われたら分からないけれど
彼女の傷などの身体状態と先程からの行動がイマイチ噛み合わないような気がした
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睡-ｽｲ-(プロフ) - ますしんさん» ますしん様コメントありがとうございます！そうなんですよね…昔はさほど気にならなかった辺、大人になったからこその損得勘定なのでしょう…大人になんてなるもんじゃないですね…←なるべく濃く書くことを意識するあまり直ぐ話がいっぱいになってしまいますが… (2020年2月6日 15時) (
レス) id: 3400204ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - 確かにその差にツッコミたくなりますよね。お気に入りするんなら評価もできるだろ！って…この作品、内容が濃くて読んでいて楽しいので更新速度低下は悲しいです…それでも見続けるので更新頑張ってください！！ (2020年2月6日 15時) (レス) id: 378183aadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年1月25日 16時
