+１０９+蜃気楼 ページ14
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ひとまず狙い通り、男の手から足を逃れさせると
その勢いのままバク転し、２歩分くらい間合いを取る。
即座にタクティカルペンを思いっきり男の顔面目掛けて投げ込む
ほぼ同時に今日、追加で持ってきた武器の固定具を外し２撃目に備える。
普通ならタクティカルペンが刺されば死ぬだろうけど
この男の言動が事実なら死にはしないだろう
仮に死んだところで、風紀委員を使って恭弥さん処理するように
あの手この手で済ますから、別に構いやしないけれど
タクティカルペンは破壊力はなかなかのもの
しかし、壁を破損させるも男を仕留めるには至らなかった
…というのも、男の顔に吸い込まれるように私の手から離れたペンは
男の顔をすり抜けるように、そのまま後ろの壁を破壊
…まるでその男は蜃気楼のようだ。
理解しがたいが、男は空気に溶けるように消え始めている
本当に理解しがたい。
固定具を外し次の武器に手が添えられていたが思わず脱力してしまう
「巳國A…実に面白い人ですね
無事こちらに来られるならば、お待ちしていますよ」
そういうと、男は空気中に霧散するように消えた
小さく舌打ちを一つ。
壁に突き刺さるタクティカルペンを引き抜き深呼吸
苛立ちを収め、男との出会いなどなかったように歩を進める
『…つもりだったのにね。』
微かな音で耳を擽るバサバサと鳥の羽音。
音のするほうを見れば小さな黄色い小鳥が私の方へ向かって飛んでいた
耳ほどではないが目もそこそこ良い。
よぉく目を凝らせば小鳥には何かが括り付けられていた
何かまではよく見えないけど黄色い体に浮き彫りになる何か…機械？
そちらを凝視していると今度は地上から変な音
…いや、声？
次から次へとイライラを抑えようとしてるのに癇に障ることばっかり
音の発生源はすごいスピードで迫り来る
曲がり角を曲がった先…１００ｍ…７０ｍ…３０…１０…
「ギギッギギギイイィィィッ！！！」
『うるっさ…』
迫るのは些か刺激の強めな風貌で、確実な敵意を纏っていた
服装は黒曜中の制服で、手先から伸びるのはきっと
「人を殺すため」の爪
半身を翻せば体についてこなかった髪の毛先は
その強靭な爪の餌食になり、ハラリと視界の端で舞っていた
トンットンッとつま先で地面を蹴るように後退して間合いを取る
対面してじっくり眺めてみると相手は少し怪我をしてる
土埃が２ヵ所ほど…サイズと汚れの形状をかんがみると……蹴られたのか？
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睡-ｽｲ-(プロフ) - ますしんさん» ますしん様コメントありがとうございます！そうなんですよね…昔はさほど気にならなかった辺、大人になったからこその損得勘定なのでしょう…大人になんてなるもんじゃないですね…←なるべく濃く書くことを意識するあまり直ぐ話がいっぱいになってしまいますが… (2020年2月6日 15時) (
レス) id: 3400204ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - 確かにその差にツッコミたくなりますよね。お気に入りするんなら評価もできるだろ！って…この作品、内容が濃くて読んでいて楽しいので更新速度低下は悲しいです…それでも見続けるので更新頑張ってください！！ (2020年2月6日 15時) (レス) id: 378183aadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年1月25日 16時
