【REBORN】何が一般的かなんて分からない (ページ10)

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+５７+嫌悪感ページ10

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年末、たった２人で暮らす雲雀邸を風紀委員を巻き込み
結構な人数で大掃除したことも記憶に新しい。

そんな年が明けて二日、三日した頃。

昨年の夏休みと同じように恭弥さんと二手に分かれ
羽目を外しすぎて恭弥さんにとって『並盛の害』となる存在が居ないか
色々なところ歩き回り、見回っていたところ

いつもの『並盛の害』と呼ぶべきか、呼ばぬべきか
なかなかのグレーゾーンを突っ切っている沢田くんたちを見かけた。

しかも今回は川原、大人数ときた。
数人ほど和装に身を包んでいたり、スーツ姿の大人もいた。

交友関係が本当に広い人だなぁ

なにやら遊んでいる？ようだが、別に話しかけるような用事もない。

そのまま一瞥し、先へ進もうとしていたところ
前方の不良らしき男がたばこの吸殻を土手から川原へポイ捨てした。

『そこの人。』

「あ？」

返事からして分かりやすい、いかにも不良ですといった風格。
強面(こわおもて)をコチラに向けてくるが、見掛け倒しのそれに興味はない

『ここにポイ捨てされるのは困ります。』

男が吸殻を捨てた方を指差しながら『拾って下さい』と言うと
男は青筋を立て、あからさまに不機嫌になっていく。

男が口を開きかけ、どうせ中身もない文句を口にするのだろうと思い
その光景を眺めるつもりだった、が

そのタイミングで「あっ、Aちゃん！」なんて呼びかけられる

意識だけ少しそちらに向ける。声の主は…三浦さんか。
あんなに盛り上がってたのによく、土手の上にいる私に気付いたな

山本くんといい、本当に視野が広いというかなんというか…

妙に感心していると目の前の男が私の方に手を伸ばす。

下衆な笑みを浮かべ、汚らしい欲に濡れた目、顔

もちろん簡単に反応できるものだったが…なんとなく？いや何故か
そのシルエットは底知れぬ嫌悪感を抱き、いつもより強めに叩き払う。

…何故だろう、一粒の冷や汗が頬を伝った。

自己分析ができない、不明確な現象に頭を悩ませ思考し始める

「この…ッ、クソアマァ！！」

顎に手を当て『うーん…』と、声を漏らし悩んでいた所
向かい合う男は私の行動に腹を立てたのか拳を振り上げる。

…別に女だからどうだとか、基本的には気にしない

だが、不躾にも程がある発言とともに拳が狙うは顔面ストレートときた

まぁ、女とはいえ比較的高身長の私なら他の女の子と違い
高さがある分、下へ向け殴りつける訳ではなく真っ直ぐ殴れるのか