【REBORN】何が一般的かなんて分からない (ページ7)

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+５４+ゲームスタートページ7

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雲「やあ、院長」

まるで同い年の人間に声をかけるような抑揚で声をかける

背後から現れたやたら貫禄のある中年男性が院長であること
その院長に軽く声をかける恭弥さん

両方に驚いた様子の沢田くんはいつも通り絶叫

「こうして安心して病院を運営できるのもヒバリ君のおかげ
生贄でもなんでも、なんなりとお申し付け下さい。」

９０度を通り越して１２０度のお辞儀を添えて
生贄なりかけ沢田くんを前に当たり前のように宣言

ドンドン外堀を埋められ、退路を塞がれる沢田くんが少し不憫

そんなのお構い無しに恭弥さんは起こしていた体をベッドに預け
そのまま、ふぁ…と気の緩んだ欠伸をひとつ

雲「ちなみに、僕は葉が落ちる音でも目を覚ますから」

「では失礼します」

説明の終了、ゲームの開始。
それを察してか院長はもう一度深く一礼をして部屋を退出

沢「なっ！？うそ！？」

『沢田くんそろそろ静かにしておいた方がいいですよ』

沢「え！本当にゲームスタート！？」

『…。』

私が黙ったのを見ると諦めがついたのか
ぎこちなく音を立てないように自分のベッドに移動し始める

恭弥さんが眠ったことによりやることが無い

沢田くんは怪我してる上、音を立てないよう必死で
そのままじゃベッドに横になるまで時間がかかりそう。

沢田くんの方に寄りつつ、ポケットから携帯を取り出し
メール作成画面を出して、文字を打ち込む。

沢田くんの肩を指先でトントンと叩くと
キョトンと少し驚いた様子でコチラを見返してくる

打ち込んだメール作成画面を見せる。内容は単純

「移動大変ですよね肩貸しましょうか？」

改行も句読点もない。最後の最後に疑問符をつけただけの質素な文

携帯の画面を見つめ、読み終わったのか
何故か顔を真っ赤にさせ、両手を突き出し顔を横に振る

先程の山本くんといい、沢田くんといい
意外と女子への耐性とかって着いていないんだなぁ

笹川さんとか、この間の三浦さんとか女の子と交友関係広そうなのに

でも、沢田くんの動揺はそれで留まらず
少し後退したせいで、背後にある花瓶にぶつかりそうになる

ので、怪我をしていない方の腕をグッと引き寄せる。

沢田くんはそのまま私に引き寄せられ
私の鎖骨？僧帽筋？辺りに倒れ込むように顔を埋める。

私は私で沢田くんのことを受け止めると
何事も無かったように彼から離れ、花瓶の置く位置を変えた

振り返ってみると沢田くんは先ほど以上に顔が真っ赤だった。