【REBORN】何が一般的かなんて分からない (ページ23)

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イレギュラー(irregular)：１不規則な事。変則な事。また、その様。

頭で『自身の知識』という辞典を引いてみるが理解は出来なかった

私＝イレギュラー…不規則な存在だとして
どこに焦点を当てた時の話をしているのだろうか

確かに来歴や今までの経験から今に至るまで
様々な面で私は一般的な女子中学生とはかけ離れた存在なのだろう

だが、発言者が彼ということを前提にすると
どうにも、そう単純な話だとは思えなかった。

『それは…どういう？』

リ「…ま、そのうちな。」

問い直そうと思ったが、彼が問いに答えてくれることもなく

追求する余裕も与えられず、飄々と流され
彼はビアンキさんの腕の中に収まり、帰ってしまった

解消しきれなかった謎…言葉の真意に少し不満を覚えた。

だが、赤ん坊くんが相手ならば仕方が無いと
いつもの通り、納得してしまう存在感に言葉を飲み込んだ

『赤ん坊くん(リボーン)』と面識を持ってからもう一年近く経つが
彼に関しては「赤ん坊くんだし…」と思考を放棄してしまうことが多く
それを後から立ち止まり気にする、ということもなかった

まぁ、それもこれも常識外れな存在の彼によるところ
なにより、それで支障をきたしていない。…なら構わないか

それより、気にすべきことがある
今、最も気になるのは赤ん坊くんではない。

他の皆さんは談笑をしつつも解散する雰囲気になりつつある
その中で『今、最も気になる存在』に話しかける。

私から話しかけるのは殆ど初めてに等しい気がする。
対象はいつも私を見かけたら私より先に声をかけてくるから。

『山本くん、少しよろしいですか』

疑問符が付かないような話し方になったが、間違ってない

こればかりはスルーという訳にもいかない
必ず話を伺わなくてはいけないと、確認を取らなければと思ってる

キョトンと、突然の声掛けに少し目を見開く
その状態で一瞬思考も動作も止まっていた様子だったが
「あぁ、いいぜ」と、笑顔で快諾してくれた。

他の人たちが頭に疑問符を浮かべていて、一緒に帰るはずだったのか
沢田くんが「山本、待ってようか？」と問う。

少し申し訳なくなるが他の人に聞かせる話ではないな、と
私が断りを入れようかと思ったが

「わりぃ、先帰っててくんね？」と、
山本くんがいつもの雰囲気で両手を合わせ仕草を添えて断りを入れた

彼は、人の雰囲気や心情を読めるのだろうか？
そう思う程その優しさには助けられた。