【REBORN】何が一般的かなんて分からない (ページ18)

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+６５+３回目ページ18

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「「「………」」」

コマが土の上を荒削りに滑っていき
その激しい音がコマの停止と共に止むと静寂に包まれた。

かくいう、その主犯である私は全身に籠った力と熱を逃がすのに
肩を落としつつ精一杯、息を吐き出して脱力させていた。

少しどころじゃない負荷がかかった。

体幹だけじゃない、もう少し体の節々鍛え直さなきゃいけないな。

腕や肩を回すため、持っていた鉄槌は頭を下にして立てる。
頭も実際は中々の重さで、上辺は真っ直ぐな作りをしていた為立った

横に鉄槌を立てたままグルグルと肩を回す

本当ならば氷嚢とかを軽く当てたいところだけど…

リ「やるな、A」

ふと声をかけられ、そちらを向くと
いつの間にか台座に座り、殿様の服装に美を包む赤ん坊くん

…服装というよりは、コスプレという方が正しいのか？

彼はいつもの笑みを浮かべながら真っ直ぐ私を見つめる

その目は観察しているようにも見えたが
真意とか諸々は聞く気がない。彼に関しては深くは聞かない。

『えぇ、私としても少し驚きですね』

こなしてみせる、と意気込んでは見たものの
可能だと１００％信じていた訳ではなく、どこか不可能だと思っていた

でも蓋を開けてみればどうだ。

一振りのうちに多くの風を受け振り抜けてしまった。
私の背から前へ向けて遅れて過ぎ去っていた突風
あれは私の知識の外にある、起こりうる現象なのだろうか？

私が別のことに思考を向けていると遅れたようにザワつき
私を高評価してくれる沢田くんたち一行。

対戦相手であったイタリア人男性も賞賛してくれた。

対する彼も、その肉付きに相応しい力を発揮し
私よりも達磨のブレは大きいが、重量感が凄まじいコマを弾き出す

やはり男性のような筋肉量は欲しいところだが
どうにも女という存在は筋肉が付きにくく、鍛えるのも大変だ。

攻防は繰り返され、私が３つ目…最後のひとつをやるに至った。

正直、２個目の時点で『あー…負荷がすごいなぁ』なんて
弱音を脳内で唱えたりもした、だがラスト一個なら頑張れそうだ

そう思い肩に負うように鉄槌を腰と共に引き
本日三度目、他２回と同じようにコマの『核』を睨みつけると

鋭く風を巻き込むように振るった

コマが地を抉り、滑っていく中
また押し出すような風に視界を瑠璃紺に染めてた。

３回ともなると…肩と腕が痛い

土台とダルマは３分の１くらいズレていたが
それでも最後のコマを弾き出しても落ちることは無かった