ヴァンパイアに恋しちゃいました【M!LK】④ (ページ21)

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A「だ、太智……」

太智「お前が……ヴァンパイア……」

勇斗「その剣……。あの時のまま……」

そう言いながら、勇斗さんはお腹を押さえていた。
初めて私が勇斗さんに出会ったときに、怪我をしていた場所。
あの剣に刺され、勇斗さんはしばらく銀の毒が抜けきらず力が出ないって言っていたっけ。
それほどまでに、あの剣は勇斗さんにとって、ヴァンパイアにとって強力な武器と言うことだ。

A「待って太智……。お願い聞いて……。
勇斗さんは悪い人なんかじゃないの……。
太智と仲良くなりたいって思ってくれてるの。
だから、その剣下ろして……？」

太智「そいつは人じゃない……。人の血を吸う悪魔だ……。
大丈夫だよ、A……。俺が絶対そのヴァンパイアからお前を解放するから……」

A「か、解放って、私は勇斗さんと一緒にいたいからいるだけ。
だ、だからそんな言い方は止めてよ……」

太智「分かってるよA。お前はそのヴァンパイアに心を支配されてるだけなんだ。
ヴァンパイアは人の心を虜にして支配して操ることができるから……。
だから、俺が必ずAを助ける……」

A「ち、違うの！私は別に心を操られてなんかないよ？！
太智！お願いだから話を聞いてよ！！」

太智「Aは何も心配しなくてもいい……！！
今すぐ俺が、そいつを……！！」

そして、太智は私の話も全然聞いてくれず、勇斗さんが私の心を操っていると思い込んで、手に持った銀の剣を振り上げて襲い掛かってきた。

勇斗「下がってろA……！」

私の体を自分の後ろに引っ張ると、勇斗さんは背中のマントを大きく広げて目くらまし。
影に紛れて私を安全な場所へと連れて行ってくれていた。