にゃんが二十八匹 ページ28
千寿郎くんを先にお風呂に入れようにもピッタリと私にくっついて離れない杏寿郎さん(推定十六歳)
私の腹の辺りに腕を回して、背中に顔をつけて、絶対に離れようとしない杏寿郎さん。
「杏寿郎くん〜、可愛いけど、離れて欲しいな」
「離れたくない」
「うーん、困ったな」
頭を押さえていると、
「ねねっ!ねっ!ぎゅっ!ぎゅー!」
腕を広げて抱っこをオネダリしてくる千寿郎くん。(推定三歳)
いや、可愛過ぎだ。
こんな前後に天使達が居るなんて。
挟まれている私はなんて幸せ者なんだろう。
「よしよし、千寿郎」
「A、俺の頭も撫でろ」
「じゃあ杏寿郎くん、一回離れて前に来ないと、頭撫でられないよ」
そう言えば、素直に私から離れて、前に来て、よしよしされるのを待ってる(?)
……くぅ、可愛すぎるぞ。
少し躊躇っていると、チラリと顔を上げて、『してくれないのか?』という目で見つめてくるから、もうダメだった。
ふわりとした髪に触れて、よしよし、と撫でると、とても可愛らしい笑顔を浮かべていた。
そして、機嫌が良くなったのか、スリスリと猫のように私に抱きついてくる。
いや、可愛すぎなんだけど…なんだけど……
「杏寿郎くん、擦り寄ってくる場所がちょっとアウトだか、せめて背中に…」
十六の杏寿郎さんはいくら十六といえど、私よりも背が高い。
なのに、少し屈んで私の胸元に擦り寄ってくるのはいくらなんでもアウトとしか言いようがない。
「責任は取る」
「何言ってるの、杏寿郎くん。風呂に行きますよ」
思春期の杏寿郎さんは少し危険だということを学んだ瞬間であった。
***
何とか杏寿郎さんに千寿郎くんを任せお風呂に入れさせた。
疲れた。特に思春期杏寿郎さんが大変だった。
「うむ!いい湯だった!!」
「Aさん、お風呂ありがとうございました!」
いつもの二人を見て感動した。
「二人ともぉぉ!!やっぱり二人が一番だよっ!!」
ガッと抱きついた。
もう、二人が一番完璧だよ。
危険じゃないよ。
大変じゃないよ!!
まぁ、小さくなった二人は可愛いけど、いつもの二人の安心感といったらもう……!!
「む?どうしたんだ?」
「Aさん?」
戸惑う二人の声を聞いたあと、私も風呂に入る事にした。
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丸(プロフ) - グミさん» わぁぁ!!グミさま〜!!お優しいコメントをありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。グミさまの心を少しでもホワホワさせることができたのなら幸いです!こちらこそ長い間お付き合い下さりありがとうございました!<(_ _*)> (1月30日 11時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - 途中まで読んでいて、でも忙しくて全然読めてなかったのですが、ちらっと除くと完結、と出ていたので一気読みしてしまいました!2人と別れる時、涙が溢れてきました。でも!再会できて良かったです!!しあわせになって、良かった…!コメント失礼しましたm(*_ _)m (1月30日 6時) (レス) @page50 id: 9cb77040e4 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - maxiahさん» お久しぶりです!maxiah様!(*´∇`)心が浄化されましたか!それは光栄の極みです!!長い間おやすみしていたのにも関わらずお優しいお言葉胸にしみます(*/-\*)素敵なコメントをありがとうございました!m(_ _)m (2022年4月7日 17時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
maxiah(プロフ) - お久しぶりに拝見させていただきました。はぁ心が浄化されます。好きです。 (2022年4月6日 22時) (レス) @page37 id: f2fb6597c0 (このIDを非表示/違反報告)
龝(プロフ) - 墨染さん» わぁぁ!墨染さまっ!こんばんは!こちらこそ、墨染さまとお話する時は安らぎの一時です!いつもありがとうございますm(_ _)mこれからも、墨染さまを幸せにできるようなお話作りを頑張ります…!(*´▽`*) (2021年7月6日 22時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
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