子猫と勘違いして煉獄兄弟拾って来てしまった女性の話。

にゃんが二匹 ページ2

もちろん同じアパートの方達からのクレームで頭を下げまくり、全て終わった頃には、男の子二人も落ち着いていた。




「あ、あの…」


彼らには私の服を来て貰っている。
推定十三ぐらいの男の子は問題無いが、推定成人男性の方は、とんでもなく問題アリのためバスタオルも巻いて貰っている。


「えっと、これは一体……」

「うむ！俺達も分からない！！」
「気付いたらここにいて…」



話を聞くと明らかに相手はここの世界では無さそうな気がした。
というか、え？ちょっとヤバくない？というレベルである。


鬼が居るとか、俺は鬼殺隊に所属している！とか、大正時代ですが？とか……



「えーっと、行く宛てとか……ないですよね…」
「うむ！」


今日は台風だ。
行く宛てもない人を追い出すなんてそんな酷い事出来るわけないし、あとこの世界の人では無さそうだ。

髪色や、着ていた服から何となくこれは私が助けなければという使命感も生まれた。



彼らは良い人そうだし、元の世界に戻る手立てが見つかるまでの間、私が彼らを助けてあげなければ。




『人間は一人では生きていけないし、困っている人が居たら必ず手を差し伸べる事。あなたにはそれができる子だと私は思っていますよ』

亡くなった母の言葉を思い出し、私は笑った。




「元の世界に戻るまでの間、私がサポートします！一緒に元の世界に戻る術を考えましょう！」
「！いいのか？」
「もちろんです！ここで出会ったのも何かの縁です」
「僕たちの話を信じてくれるんですか？」
「もちろん！だって三歳児と五歳児がお風呂に入ったら姿が変わるところを見てしまいましたし、疑う理由がないですから」




そう言えば二人は感動したように私を見つめて頭を下げてくる。


「よろしく頼む！」
「お願いします！！」


「こちらこそ！よろしくお願いします！」







こうして私と煉獄兄弟との生活が始まったのであった。

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