最後のキス ページ31
悟｢なあ、A
こんなの直接言えよ!!
意味わかんねえ!!
何これ?はっ遺書ってか?キッショ!!｣
言葉とは裏腹に取り戻したAの体に触れる五条の手は優しかった
悟｢口で言えって!!今なら返事返してやっからさあ!!
俺の初カノにしてやるよ
あ?それともこんだけじゃ足りねえって?
仕方ねぇな、こんなでもキヨイカラダってやつだからさ俺の童貞もつけてやるよ
大サービスだぜ?｣
いつもの調子で滑らかに動く唇は微かに震えているように思えた
悟｢意外か?
昔っから、どいつもこいつも俺を無理やり襲おうとしてきたからさ、マジキモくてガキの俺をだぜ?
だからそういう行為するのとか想像しただけで無理｣
オ"ッエ"ーと吐き真似をしても反応する人間は居ない
五条はAのサラサラとした髪に手を伸ばし指を絡めキスを落とした
悟｢お前は特別にしてやるよ
嬉しいだろ?だからなあ!!」
起こした身体を抱き寄せてその肩口に顔を埋める
悟｢起きろって!!
A…A…!!｣
目の前で動かない少女に言葉を吐き出す
そっと触れた青白い肌は冷たい
悟｢頼むから起きてくれ!!
まだ伝えたいことがあるんだ
好きだって言わしてくれよ
俺の初めて全部やるから起きてくれよ!!｣
目の奥がグラグラするような熱くなるような感情はなんだ
喉の奥がきゅっと締め付けられたように苦しい
悟｢頼むから俺と一緒にこの先も生きてくれよ…!!｣
動かない少女の口元に唇をよせた
悟｢遅かったな傑…いや早い方か
都内にいくつ盤星教の施設があるって話だもんな｣
夏｢…悟…だよな?｣
悟｢硝子には会えたんだな｣
夏｢あぁ、治してもらった
私は問題ない
いや、私に問題なくても仕方ないな｣
悟｢俺がしくった
オマエは悪くない｣
夏｢戻ろう｣
悟｢傑､コイツら殺すか?
今の俺なら多分なにも感じない｣
夏｢いい…意味がない
見た所、ここには一般教徒しかいない
呪術界を知る主犯の人間はもう逃げた後だろう
懸賞金と違ってもうこの状況はいい逃れできない元々問題のあった団体だじき解体される｣
悟｢意味ね
それ本当に必要か?｣
夏｢大事なことだ
特に術師にはな｣
悟｢コレ、天内から最後の手紙
後で読んでやれ｣
夏｢あぁ｣
悟｢とりあえず戻るか
硝子に天内を綺麗にしてもらおう
このままじゃ可哀想だろ｣
夏｢あぁ…｣
(今は、オマエと一緒に…
いつかはこの気持ち変わるかもしれない
けど、どこにいても心はここにオマエと一緒に…好きだA…)
五条は、Aの唇にキスをした
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作者名：卯月 | 作成日時：2021年7月16日 4時
