鬼が10匹 ページ12
「 っ、!!…音柱様っ、!! 」
Aのおかげで 深手を免れたにしろ、満身創痍なことに変わりのない乙の隊士も" 彼の " 姿に安堵の表情を浮かべる。
音柱 、基 宇隨 天元。
『 天元 』
ごめん。と言葉にしようと唇を動かすと、それを察知したのか 遮る様に 不服だが、俺よりデカい図体に抱きしめられる。
天元「 しっかりしろォ」
彼の、焦りを 含んだ 声色と比例する 彼の表情
見上げた先でぶつかる視線、
彼の腕の中はどうやら 俺には十分に気を抜ける拠り所の様だ 安心感が脳内を暖める。
鬼でも傷の大小に応じて、再生に時間がかかる場合が多々ある。
現状、Aは人間を食すること無く稀血と睡眠だけでここ数百年過ごして居る
これが鬼になった者への代償と言うべきか、
血肉を食わなければ 鬼 の完全体には劣る部分がある。
しかし、彼は鬼無辻無惨の実兄である
そんな、足枷があったにせよ、
通常の鬼よりも遥かに強く、
桁外れの体力、
精神力を持っているのである
想定外の体力の消耗で疲労が滲む
睡魔に抗えず、瞼が落ちて 最終的には閉じてしまった。
天元「A、待ってな。俺が蝶屋敷まで連れ帰ってやるからなっ 」
天元の腕の中で寝息を立てるAの
綺麗な顔は、眠っていても健在で 一切崩れることがない。
天元はそんな彼の顔も含め好きなのだが、この時ばかりは その 綺麗さに 不安を 駆り立てられた。
心音が聞こえてくる程に、バクバクと鼓動して、
額には嫌な汗が滲む。
そんな恐怖を振り払らいAの手を力 強く握りしめる。
握り返えしてはこないが伝わってくる微かな温もりに感覚が冴えてくるのを感じた
一刻も早く蝶屋敷へと運び込まなければ…
力の抜けた彼の右腕を自分の首に回し横抱きにすると蝶屋敷まで急いだ
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貢毛 - もう更新する事は無いんでしょうか(;;)この先を見たいです。更新待ってます (2022年2月17日 5時) (レス) @page39 id: c6db4a5986 (このIDを非表示/違反報告)
サージ・オーパル - いいですね、めっちゃ面白いです。焦らず、自分のペースで投稿してくださいね♪ (2021年2月4日 18時) (レス) id: b331457550 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - Quuさん» 全然!!!ほんとにご自身のペースで頑張ってください!! (2021年1月29日 0時) (レス) id: 0ee1851fa6 (このIDを非表示/違反報告)
Quu(プロフ) - あんこさん» ありがとうございます!長きに渡りお待たせしてしまい申し訳ないです (2021年1月28日 20時) (レス) id: 13d4e9d2bb (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - お久しぶりの更新お疲れ様です!!! (2021年1月28日 20時) (レス) id: 0ee1851fa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Quu | 作成日時:2019年11月6日 20時