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百七十九話 ページ36

そう言ってパチンッと指を鳴らすと部屋全体に薄い膜が張られたことを確認したシャイニーは指のマッサージをしてから基礎練習をし始めた。



L.V.ベートーベン 〜ピアノソナタ第20番 第1楽章〜



(基礎練にぴったりな曲だな。簡単だし。)


シャイニーはそう考えながら弾きはじめた。



______________




オビは城の見回りをしていた。


「.....魔女さん今日から練習してるんだっけ。」


実は今日の朝、シャイニーはゼンの執務室にてゼン、木々、ミツヒデ、オビに今日から夜会の演奏に向けて練習する旨を伝えていた。四人がそれぞれ楽しみにしている、と言うとシャイニーは嬉しそうな表情で頑張ると言っていた。オビはそんなシャイニーを見て微笑ましかったのを覚えている。


「...でも、ピアノの音が聴こえない。」


オビはそう呟いて耳を澄ました。オビのいる場所は音楽室からそこまで遠くはないはずだが、ピアノの音が全く聴こえなかった。不思議に思ったオビは音楽室へ向かうことにした。



音楽室の扉の前に着いたオビは頭を掻きながら、



「...やっぱり聴こえないなあ。」




そう呟いてから、扉をゆっくりと開くと、そこには、ピアノの側で立っていた。どうやら歌っているようだが、肝心の声が聴こえない。




「......もしかして、魔法で音が聴かれないようにしているのか?」




オビはそう考え音楽室の中へ一歩足を踏み入れた瞬間、シャイニーの歌声がオビの耳に入った。




F.ガスパリーニ 〜Lasciar d'amarti "貴方への愛を捨てることは"〜




シャイニーの歌声は部屋全体に響いており、オビの体にもびりびりとした感覚が届いた。滑らかで、抑揚のある声だ。高音は更に深みのある声で城の何処にいても聴こえるのではないか、と思わせるほどの美しい歌声だった。切ないメロディで、悲しい想いが伝わるぐらいの表現力をシャイニーは持っていた。小さな音も必ず耳に届き、技術面でも素人から聴いて素晴らしいとわかるぐらいシャイニーの歌声は素晴らしかった。




オビはそのまま突っ立ってシャイニーの歌声を聴いていた。



曲が終わり、シャイニーが一息つくと人の気配に気付いたのか扉の方へ顔を向けると、



『オ、オビ!?い、いつからいたんだ!?!?』



ビクッと体を大きく揺らし慌てた様子でそう聞いた。ぼーっとしていたオビははっとしてから、


「ついさっきだよ。練習していたら音が聴こえるはずなのに聴こえないから気になって来たんだ。」

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ルチェスト・クレアール(プロフ) - Chaosさん» コメントありがとうございます!頑張ります!!! (9月25日 6時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (9月25日 6時) (レス) id: 679f50534d (このIDを非表示/違反報告)
ルチェスト・クレアール(プロフ) - 桃田さん» ありがとうございます!!頑張ります!!! (9月15日 23時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)
桃田 - 好きです。続きがんばってください。 (9月15日 22時) (レス) id: 129a9cc75f (このIDを非表示/違反報告)
ルチェスト・クレアール(プロフ) - ライさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります!!! (9月12日 18時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルチェスト・クレアール | 作成日時:2019年9月9日 1時

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