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*




誰が?なんて聞けるわけがなかった。






「7歳の時に死んじゃったの」




『…うん』




「俺がハタチになるまで生きてくれるって言ったのにさぁ」




『…うん』




「約束、破られちゃった」




『…うん』




「俺が悪い子だったから仕方ないよね」




あは、とかわいた笑い声をあげる彼に無性に腹が立って仕方がなかった。

気がつけば彼の首に腕を回す自分がいた。
自分の体格的に彼をすっぽり収められるわけが無いとはわかっているけど、この体勢じゃ私がタックルしているみたいで傍から見たら滑稽極まりないだろう。




「なぁに、抱きしめてくれてるの?」




無理して絞り出してるってわかる声。
いいの、喋らないで、無理に笑わないで。

そう言いたいのに代わりに出たのは嗚咽だった。




「…俺の代わりに泣いてくれてるのかな」




強ばらせていた体の緊張がとけていくのがわかった。
やがて彼のふわふわの金髪が耳をくすぐり、肩にとん、と重みが乗る。





『私の前では泣いていいよ』




言った瞬間、肩が濡れたのを感じる。
いいんだよ、それで。
私たちまだ子どもじゃん。







「俺ね、名前薫って言うんだ」




『…かおる』




「そ、いい名前でしょ」







なんたって、お母さんがつけてくれたから






声がぐっと優しくなる。



そうか。
彼女こそがいつも彼に寂しそうな顔をさせていた人だった。







「ね、俺も君の名前を呼びたい」





『…A』




「そっか、…A」




『うん』





A、A、存在を確かめるみたいに何度も呼ばれる。
呼ばれる度に頷きを返す。


私は薫のお母さんじゃないけれど、





『ずっとそばに居るから、絶対いなくならないから』




「あり、がと」







*

じゅういち→←性別:女



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ちより(プロフ) - 度々過去編のお話が入るのが凄いなって思いました…!!読みいるしすごく違和感のないお話に出会えたのは久しぶりです…!自分のペースで無理せず更新していってください、待ってます! (1月5日 3時) (レス) id: 5d8f01d30c (このIDを非表示/違反報告)
Linon(プロフ) - 泉が可愛すぎてキュンキュンしますううう (12月16日 1時) (レス) id: c9d9ceb5f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆちゃん | 作成日時:2019年11月28日 18時

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