にーじゅに ページ23
「えっえっ、工藤さん家!?」
「バカね。」
「え、バカって言った?ねぇ??」
「言ったわよ。だって違うもの。」
「A先生、今停車してる所のお家だよ。」
「隣の……?…………ってことは阿笠さん家かい!?」
2人はやっとか、という顔をして降りる準備をし始めた。
えっ嘘!?本当に!?そんなお話噂話が大好物なママ達からですら聞いたこともなかったのに!!
哀ちゃんは溜息をついて、コナンくんは笑う。
はぁー……そうなのか……。
「じゃあちょっと久しぶりにご挨拶してくるよ。」
「ボクも行く!」
「はーい、じゃあ降りて〜。」
ピッと車の鍵を閉めて、玄関に着いたらインターホンを押す。哀ちゃんはそのまま入ってもいいのかもだけれど、俺は他人という立場である以上こうした方が良いと思ったのだ。
すると中からドタバタというような効果音が聞こえてきた後、扉が開き、自分の記憶にある阿笠さんより少し白くなった阿笠さんが出てきた。
「こんばんは。」
「こんばんは……と、君は……その顔、もしかしてAくんかのぅ?」
「覚えてて下さったんですね!嬉しいです、お久しぶりです阿笠さん!」
「おぉ〜!やっぱりAくんだったか!久しぶりじゃのぅ!ほれ、哀くんも、し、…コナンくんもおかえり。」
「ただいま、博士。」
「おじゃましまーす。」
「Aくんも中に入って来なされ。」
「では、お言葉に甘えて!お邪魔します。」
中に入ってみれば、最後に来た時と様子が変わっておらず、ただそれだけに無性に嬉しくなった。
阿笠さんはお茶の準備を、哀ちゃんはランドセルを置きに、コナンくんは慣れているようにソファに座った。
そんな頻繁にコナンくんは阿笠さん家にお邪魔しているのか、と少し知った気分になった。
「阿笠さん、手伝います。」
「いやいや!ほれ、Aくんも疲れているだろうし、ゆっくりしとくれ。」
そう言われたので、どうしようかとキッチンの辺りでぐるぐる考えていると、コナンくんが「先生こっち!」と呼んでくれたので、コナンの隣に腰を下ろした。いつの間にか哀ちゃんも来ていたようだ。
不意に視線を感じたので、コナンくんを見ると、それはそれは良い顔をしていた。
「ん?なぁに、コナンくん。」
俺はにっこにこのコナンの脇をつついたら、「くすぐったい!」と返され、手を退かされた。
「やっぱり博士ん家知ってたなーって!」
イタズラが成功した子どものように、にぱっとまた笑った。
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瑠衣(プロフ) - 深夜さん» 拙作をご覧いただきありがとうございます。申し訳ないのですが、私の方ではトラブル回避のためそういった事は行っておりません。よってpixivでの投稿はご遠慮いただけると幸いです。ご理解の程よろしくお願いいたします。 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - ロシナンテ。さん» ご一読下さりありがとうございます。そ、それは……笑 名前が「なるみ」の方もいらっしゃいますものね、考えていませんでした……だいぶ個性的なお名前で素敵です笑 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - pixivで書いてもよろしいでしょうか?名前、タイトル変えます (2022年11月25日 12時) (レス) id: 880b7bddc6 (このIDを非表示/違反報告)
ロシナンテ。(プロフ) - 名前が成海だから名前がだいぶ面白いことに笑笑 (2022年11月24日 13時) (レス) @page1 id: 7c91679d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠衣 | 作成日時:2022年11月18日 6時