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じゅーろく ページ17

「……誰、お前。」

「興味あるなら自己紹介しますけれど……。」


男性の後ろを見れば、当たり所が悪かったのか気を失っている真花さん。見たところ、男性が真花さんを手当てした様子は無さそう。する気があるのか無いのかははっきりしないが。
……早く手当てをするためにも、解決させないとだな。


「大きい音がしたので覗いて見たのですけれど……。」

「こんな人気の無いところを?」


で、ですよね〜…。
こちらをキッと睨んで威嚇しているようだ。


「まぁ……その、お恥ずかしながら迷ってしまって。」


少し照れるように頬をかく。男性は興味無さげだ。


「それはともかく……、そちらの女性は?」

「あぁ、」


俺がそう聞くと男性は真花さんに、寂しさと慈しみを含んだ瞳で見つめたように感じた。
けれどその光は刹那で、怒りに変わり、少し荒らげた声で言った。


「俺の言うこと聞かないで勝手に俺から逃げたから、俺がこんなに心配してるって伝えただけだ!」


その言葉は自分に言い聞かせてるようにも聞こえてしまった。自分の左手首を圧迫する程の力で握り、唇を噛む。暴力を奮ってしまうことに理由を付けて、悪くない、自分のせいじゃないと、目を背けている。

…………やっぱり、この人も『困っている人』なんじゃないか。


「……きっと、心配していることは伝わっていますよ。ただそれが物理で出てしまう。それだけで受け取る人の印象は変わってしまいますからね。」

「………。」


何も言わずに黙ってしまう男性。そこには感情がごちゃごちゃしていても確かに存在する愛しさと悲しみが瞳に映っていた。


「自分から見ても、この女性のことを愛していることや本当に心の底から心配している様子が受け取れます。
大切なんでしょう?
もしよければ、お話お聞かせください。
苦しいことや悲しいことは、案外何も知らない赤の他人の方が話しやすいことだってありますよ?」


きっともう攻撃してこないだろう、と感じ真花さんに近付き、「手当てさせて頂きますね」と声を掛けてから今できる応急手当をする。

その様子をしばらくの間じっと見ていた男性はそっと床に座り、俺に声を掛けた。


「……手当て、慣れてるんだな。」

「まぁそれなりに。医者ではありませんが、あなたのその左手の傷も気になるところですね。」


少しビクッとして、視線を迷わせる。
左手には痣のような跡があり、左手首には引っ掻き傷。その跡をなぞった後、おずおずと男性は話し始めた。

じゅーなな→←じゅーご



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瑠衣(プロフ) - 深夜さん» 拙作をご覧いただきありがとうございます。申し訳ないのですが、私の方ではトラブル回避のためそういった事は行っておりません。よってpixivでの投稿はご遠慮いただけると幸いです。ご理解の程よろしくお願いいたします。 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - ロシナンテ。さん» ご一読下さりありがとうございます。そ、それは……笑 名前が「なるみ」の方もいらっしゃいますものね、考えていませんでした……だいぶ個性的なお名前で素敵です笑 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - pixivで書いてもよろしいでしょうか?名前、タイトル変えます (2022年11月25日 12時) (レス) id: 880b7bddc6 (このIDを非表示/違反報告)
ロシナンテ。(プロフ) - 名前が成海だから名前がだいぶ面白いことに笑笑 (2022年11月24日 13時) (レス) @page1 id: 7c91679d8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠衣 | 作成日時:2022年11月18日 6時

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