【歌い手】余命ゼロだった君から。【男主】

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検査の結果が出た。

良くなかったどころか悪かった。

体重はもとの３分の２くらいにはなったのかな。

腕の骨がすこし浮き出ていて、肋骨なんかはちょっと前に出てきている。

足はもうほとんど動かさないから、筋肉も衰えてて使い物にならないんだろうなぁ。

こんなにも弱ってしまったんだ。

しゃべることにまで体力を使うようになった俺に出来ることはもう無い。

まふくんたちにも会ったところで何も出来ない。

伝えたいこと、まだまだたくさんあるのになぁ……

ほんの少しだけ他の部分より動かせる手を精一杯動かして、なんとか動画を完成させられた。

もう残された時間は減ってきているような気がする。

せめてあと一ヶ月は生きたい。

これは誰にも言わない、俺の中だけの秘密にしておく。

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朝に苦しくて目が覚めて、気付いたときには人工呼吸器が付いていた。

１ヶ月、生きられるかな……

弱気になったらダメだなとか思うけど、怖さは少し消えている気がする。

死んだ後、人はどうなるんだろう？

この世をさ迷う幽霊になる？

パッと終わって生まれ変わる？

それとも、そこで途切れてしまう？

分からないか。

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11/27

直感で、なんとなく。

ほんとになんとなく“エゴサしなきゃ”って思った。

そしたらみんな俺へのメッセージみたいなツイートをしてた。

まふくんも、そらるさんも、うしさせみんなも、天月くんも。

俺が寝てるときにちょくちょく来てたみたいだけど、最近は面会謝絶だったからほとんど会ってなかったんだけど。

嬉しかった。

外の月は満月で、星と一緒に懸命に輝いていた。

俺もあんな風に、最期まで強く輝きを放ち続けることは出来るのかな。

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