第５話 ページ6
トキワシティポケモンセンター
貴「ジョーイさん!」
ｼﾞｮｰｲ「あら？どうしたの？……そのポケモンは…。」
貴「トキワの森で傷付いていたんです！治療をお願いします！」
ｼﾞｮｰｲ「分かったわ。直ぐに治療室に運んで！」
青いポケモンは治療室に運ばれた。
貴「………大丈夫かな。」
ﾕﾅ『きっと大丈夫よ。応急処置は完璧だったし。』
同じく、『大丈夫だよ』と言っているようにノアのボールが揺れた。
ｼﾞｭﾝｻｰ「貴女がリオルを連れてきた子？」
貴「ジュンサーさん？あの、リオルってあの青いポケモンのことですか？」
ｼﾞｭﾝｻｰ「あら、知らなかったのね。あの子はイッシュ地方のポケモン、リオルよ。」
貴「イッシュ地方!?カントー地方じゃないって事ですか!?」
ｼﾞｭﾝｻｰ「えぇ。」
貴「と言う事はあの子は、リオルは…。」
ｼﾞｭﾝｻｰ「リオルを保護してくれた貴女だから言うけれど、あのリオルはきっとトレーナーに捨てられたのよ。」
貴「そんなっ…。」
ｼﾞｭﾝｻｰ「貴女がリオルを保護したとき、周りに人はいた?何か怪しい所とかは？」
貴「いえ、特に無かったです。人も誰にも会いませんでしたし、森も普通でした。」
ジュンサー「そう、協力ありがとう。」
ジュンサーは去っていった。
Aは俯く。
ﾕﾅ『A…。』
貴「どうしてあの子を捨てたの…!しかも、故郷のイッシュ地方じゃなく何でカントー地方なの…!」
ﾕﾅ『A、優しい事は良い事よ。でも、そんなに思い詰めたらAの心が保たないわ。』
貴「でも…!」
ﾕﾅ『A。』
ユナは我儘で駄々をこねる子供を諭すように､しかしとても柔らかい眼差しでAに問いかける。
ユナ『Aはあのリオルを助けた。その事実だけで良いじゃない。リオルを捨てたトレーナーがただのクズだったのよ。』
微笑みながら、言う｡
貴「ユナ…。」
Aのショルダーバッグからボールが転がり、ノアが出てきた。
ﾉｱ『ユナの言う通りだぞ!Aはリオル?を助けたじゃんか!』
貴「ノア…。」
Aが思わず受けた二人の激励に俯くと、ふと、忙しない足音が向かってくる。
ｼﾞｮｰｲ「Aちゃん!リオルが目を覚ましたわよ!」
貴「!!」
Aはユナとノアを連れてリオルのもとへ向かった。
続く (更新停止中)
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作者名：リンゴっ子の妹 x他1人 | 作成日時：2018年4月10日 18時
