辻村の憂鬱27 ページ38
『京極は生きている』。
そのニュースは瞬く間に特務課へ伝わり広がった。
急いで事務所まで戻ると、二人の男女が血を流して死んでいた。
辻「……………彼らは」
綾「京極に唆され互いを撃った。夫婦心中だ」
Aさんが白い布を持ってきて二人の顔にかけていた。
辻「Aさんも、見ていたんですか?」
問うと、こく、とAさんが頷いた。
辻「京極の姿も?」
A「……はい……」
辻「あり得ません!死んだはずなんです。あの滝壺へ落ちて、死なないなんてことはあり得ないんです……」
そうだ、あり得ない。
岩肌の出た、水飛沫で視界も悪く、滑るあの高い崖から滝壺へ落ちて、死なないなんてことはあり得ない。綾辻先生の異能、Anotherが発動し損ねるなんてこともない。
綾「一度殺しただけでは足りんということだろうな。それに奴は予告をしてきた。
井戸から這い出た蛟が、人を喰らうと」
辻「蛟って、蛇でしょう?大蛇でもけしかけるんですかね」
綾「爬虫類ハンターの類では無いと思うが?」
辻「じゃあ何だって言うんです!」
綾「それはまだ分からない。君は何か勘違いしてないか?俺は探偵であって未来がなんでも見える超能力者ではない。情報からしか未来は読めない。
君から見れば未来が見えているように見えてもな」
辻「あれ、なんか私馬鹿にされてます?」
ふん、と目を伏せられて火の消えた煙管の先でこんこん小突かれる。
綾「俺に未来を読ませてそれを知りたいなら駆けずり回って情報をかき集めてこい。それが君の仕事だろう?探偵助手」
辻「わかってますよ!」
こうなったら何が何でも情報掴んでやる。
京極の担当者で、警察機関に古参が一人いた。
彼とコンタクト取れるように手はずを整えなければ。それから井戸の中身も調べないと。
綾「君は扱いやすくて助かる」
辻「なんか言いました?」
綾「いや、こっちの話だ」
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Aの見た目と服はこんな感じ。
服装は完全に綾辻先生の趣味。
黒ワンピ(背中で開くタイプ)
ニーハイソックス(タイツではなく)
薄茶の革靴(ローファーではない)
髪の毛はややうねりがち。
邪魔な時は一つ縛りにする。
(http://uranai.nosv.org/img/user/data/e/b/b/ebb45f3ba0b7cf8c4c60c262ea83337d.png)
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乾 巽(プロフ) - 赤珠さん» 同い年ですね! (2019年8月17日 21時) (レス) id: a46352e6e0 (このIDを非表示/違反報告)
赤珠 - 乾 巽さん» 同い年……オーマイガァー (2019年8月17日 20時) (レス) id: 8dc3cc174c (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - 赤珠さん» ありがとうございます、そんなこと言われたの初めてです。因みに年は今15です (2019年8月17日 11時) (レス) id: c1b6b5f4c6 (このIDを非表示/違反報告)
赤珠 - 文才力の塊……。その文才わけてください← この小説とても面白くて大好きです!!私も作者様と年変わらないと思うので……羨ましいです……。 (2019年8月17日 11時) (レス) id: 8dc3cc174c (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - ありがとうございます、頑張りますね (2019年8月10日 10時) (レス) id: c1b6b5f4c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:乾 巽 | 作成日時:2019年1月23日 16時