ゼロとメロンパンの執行人１６ ページ28
「･･････降谷さん？」
近づいてくる降谷に、風見さんがそう聞いた。
降谷は無言で風見さんの腕を取り、縦に回す。
苦痛に顔を歪め、膝をつく風見さんを気にせず、降谷は風見さんの袖から盗聴器を外し、見せた。
「これでよく公安が務まるな」
「す、すみません」
「しかもこれが初めてではないだろう？」
「はい･･････」
やっぱそうなるか。
ごめん、風見さん。
もう一度心の中で合掌した。
「一体･･････誰が？」
不思議そうにする風見さん。
待って、と江戸川君が風見さんの前を横切り降谷を追いかけるがあっという間に見失ってしまう。
「盗聴器は猫川さん、またあなたが仕掛けたんですか？」
顔を上げた風見さんは、柱に寄りかかる俺を見てそう聞く。
「俺じゃねーよ」
「じゃあまさか･･･あんな子供が･･････」
俺の視線の先の江戸川君に気づいたのか、驚いたように見る風見さん。
江戸川君は降谷を見失ったからか、こっちに戻ってきた。
「･･････安室さんは、全国の公安警察を操る警察庁のゼロ。そんな安室さんに接触できるのは公安警察の中でも限られた刑事だけ。それが風見さんだったんだね」
「君は一体、何者だ？」
驚く風見さんの問い。
「江戸川コナン、探偵さ」
江戸川君が自己紹介を決めたところで、パラパラと雨が降ってくる。
･･････この子雨男だったりすんのか？
すると、風見さんが雨を気にせず、欄干に両腕を置いた。
少し暗いというか、真面目な雰囲気に、ふざけた事を言おうと思った口を閉じる。
「君の言う安室という男は、＿＿＿人殺しだ」
「･･････おい、風見さん。言って良いことと、悪いことがあんだろ」
俺の咎めを無視して、風見さんは続ける。
「去年、拘置所で取り調べ相手を自 殺に追い込んだ」
不意に自分の過去と重なり、息を飲む。
･･････いや、アイツは昔の俺に似てはいるが、そんなはずねぇ。
降谷は周りが見える奴だ。
でも、もし･･････。
「悪い、子供に言う事じゃなかった。だが、なぜか君たちにはこんな話ができてしまう。変わった人たちだ」
風見さんの去る背中をじっと見つめていた。
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ぶどう - 颯さん» コメントありがとうございます！もうすぐ続編出すので、これからも楽しんでくだされば幸いです。 (2022年9月29日 8時) (
レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
颯 - はじめまして、繰り返し小説読ませて頂いています！とても好き、とにかく猫川さんの性格、言動、全て好きです。これからも読み返していこうと思います。頑張ってください！ (2022年9月23日 21時) (レス) @page47 id: 65bc4a3600 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - ( ･´ｰ･｀)どやｗさん» すいません、不親切でしたね。コメントで言ってもらって大丈夫です(むしろそれ以外の方法がわからない)。ルパコナは書く気満々です。コメントありがとうございました！ (2022年8月29日 18時) (レス) @page46 id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
( ･´ｰ･｀)どやｗ - えっと…コメントで言って良いのか悪いのか…。コメントでリクエストをお願いします。それでルパコナでお願いしたい…！ゼロとメロンパンの執行人という素敵なお話有難う御座います！どんな最新話でも楽しみにしてます！ (2022年8月29日 16時) (レス) @page46 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - おと。さん» コメントありがとうございます！ただのめんどくさがりな三軽男なんですが、気に入ってもらえて嬉しいです。頑張らせていただきます！ (2022年8月16日 19時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶどう | 作成日時：2022年8月7日 11時
