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ザ・スイーツ・チャンス ページ16
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私立高校生マフィアを何だと思っているのだろうか。
月曜から土曜まで毎週朝５時半に起き、横浜から文京区まで１時間くらい満員電車に乗り続け、授業やら部活やらで家に着くのは平均して午後６時半くらい、唯一休みの日曜日も１週間分溜まった大量の資料整理に消える。
これのどこが暇と言えるのだろうか。
不定期出動といえど今まで同僚としてやってきて尚この発言はちょっとカチンとくる。
「協力しろ」
「嫌です」
「しろ」
「やだ」
するとそこに、樋口さんがやってきた。
「芥川先輩、人虎の居場所がつかめました」
「だそうです芥川先輩。優秀な部下をお持ちではないですか。私の出る幕などありませんね。では」
「待て」
「…」
「しろ」
私に対してこうなったら芥川さんはもう引かない。
今までの経験でわかる。
いつも私が折れている。
「だーっ！もうわかりました！やる！やりますから！」
しかし、今回はここで終わるわけにはいかない。
「ただし、これは私が遊撃隊に「雇われている」ということで考えます。と、いうことで報酬をいただきます」
「報酬？」
「報酬」
もったいぶって人差し指を立てながら言う。
「毎週土曜夕方６時半にマフィア傘下の「ティグル」にて私にスイーツをおごる」
ふふん、と自分でもわかるくらいのドヤ顔で芥川さんをを見ると、真顔でこう返された。
「太るぞ」
「黙れよ」
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作者名：のーと。 | 作成日時：2018年2月6日 18時
