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看破 ページ14
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人食い虎改め敦君を無事保護し、探偵社に勧誘した後、敦君が何かに気づいたようで倉庫の天井を見上げている。
「どうした小僧。さっさと歩かんか……なんだ？」
天井の柱の上に人が立っていた。
そういえば心当たりがあった。
先ほど立ち寄った飲食店で、敦君に発信機が取り付けられていたのを発見して、念のために壊しておいた。
まさかそれを仕込んだ人物だろうか。
「なぜだ。この倉庫はさして広くもない。その中に一人知らない存在があればすぐに気がつくはず。…異能力者か」
国木田君も驚いているようだ。
顔はよく見えないが、マスクをしているのがかろうじてわかる。
その人物は数秒こちらを見つめた後、積み上げられた木箱の向こう側へ去っていった。
「あれは…」
彼、否、『彼女』が下へ降りるときに外套から出ていた黒い物体。
それには余りに見覚えがありすぎた。
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怪奇ひしめくこの街で
変人揃いの探偵社で
これより始まる怪奇譚
これが先触れ
前兆し＿＿
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作者名：のーと。 | 作成日時：2018年2月6日 18時
