ホントの気持ちー未来への選択ー【Ⅰ】 (ページ8)

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8.立ち稽古ページ8

ついに舞台の情報解禁。
ポスター撮影があっというまに終わり、舞台の告知が始まる。

ある程度予想はしていたが、結構…話題になっている。
SNSを見ると出演者のファンが、舞台の出演を祝う内容のコメントがほとんど。

今のところ私に触れてる内容はないかな…？
あいつ誰だとか、場違いじゃないかとか、言われてないか結構ビクビクしている…

それ以降、稽古に集中するためにSNSは見ないようにした。

木村さんと江口さんは声優の仕事も忙しく、一日中稽古場にいられる日は少なかった。

木村さんと江口さんが稽古場に来たときにお二人のシーンを優先して稽古し、お二人がいない時に別のシーンを稽古するというようなスケジュールだった。

浅沼さんは、木村さんや江口さんのアンダーを立てず、二人が来れない時は、浅沼さんが二人のかわりにその登場人物を演じた。

進と綾の幼少期のシーンでは子役の二人の芝居を観察する。私の演じる綾が、子役の女の子演じる綾とあまりかけはなれてはいけない。

大人の綾にうっすら、子供の綾を感じられるような芝居にしないと。だから子役の女の子にも大人の綾(私)のシーンを見てもらう。

進も同じである。
子役の男の子と木村さんがお互いの芝居を観察する。

今日は江口さんとのシーンの稽古。

綾は結婚に乗り気では無いため、婚約者である江口演じる園田をいつもあしらう。
しかし園田は綾に一目惚れし、アタックするのであった。

(江口さん、本当身長高いなぁ)

芝居の時も軽く見上げなければならない。
そして稽古着がおしゃれ。

江口「え、なんかついてます？さっきからすごい見られてるんですけど。」

『！ごめんなさい。いや、聞き飽きたと思うんですけど、身長高いなぁって。ご家族も身長高いですか？』

江口「家族はそんなでもないかなぁ。僕だけデカイです」

『そうなんですか。うちは家族の中で私が一番背が高いです。』

江口「え！家族ちっさ！……あ、ごめんなさい。」

『良いですよ、事実ですし(笑)そうだ、今度から江口さんとお話するとき、江口さんの胸元みて話しますね。見上げるの疲れちゃうし、私の視線がちょうど江口さんの胸元なんで。』

江口「めっちゃ根に持ってるじゃんw」