ル ー レ ッ ト ガ ー ル 【浦島坂田船】

クラブ派のリーダー ページ19

手を引かれ連れてこられたのは

金のクローバー型取っ手がついた黒く重たそうな扉の前だった。


「…はぁっ、ここまで来れば安心、
A、わりぃな。あの場にいたら坂田達がうるせぇんだ。」


突然手を離されると、少し口調が崩れた彼が目の前の扉を開けた。


この船はどこへ行ってもこんな高級感があるのか、
ホテルに来たような装飾たちに庶民の私はめまいがした。


「いや、大丈夫です。。
うらた…さんも大変なんですね」

少しはにかむように言うと突然目の前の彼は振り返り、扉へ私を追いやる。


顔の左側にある彼の手は逃げられない体制を意味していて、

…いわゆる壁ドンと言われる少女漫画でよくあるあの状況だった。


全くドキドキなどしないのは



怒りに染ったような顔をしたうらたの顔があったからだ




「…お前、このゲームにほんとに勝つ気あんのか？」

ドスの効いた低い声を出す彼はさっきの態度とは一変しこちらを睨みつけてくる。


「どっ、どういうことですか、
ちょ、とりあえず手を離してくだっ…！」


「うるせぇ！！！！
てめぇが勝たないとこのくだらねぇギャンブル、終わんねえだろ！！！！！！！」


びくっ、と肩を上げる。

あまりの剣幕に驚くがそれ以上に言ってる内容がわからない。


「…うらたさんはギャンブル、嫌いなんですか」


そう聞くと彼は少し項垂れたように下を向いた。





「…俺ら♧派の人間の特色を教えてやるよ。
着いてこい。」


そう言うとうらたはまた自分の前を歩いて言った

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