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ページ20














『 う、もう飲めません 』






「 うん。私も無理だ 」






『 ほんっっとになんで有るだけ頼まれたんです… 』








「 えー? 」とぶうたれる太宰を横目に、Aは本日何回目か、ため息を深くはいた。目の前のテーブルにはアルマンドが数本。元々お酒がそんなに強くないAだ。こんなに飲めるはずがない。
太宰は数杯飲んだ後飽きたなあ〜とグラスを揺らす行為に移った。先程からその中身は減らずじまいである



その時、太宰の耳に付けているインカムから声が流れた








「 ん?うん…うん、…うん、わかった 」






『 …国木田さんですか 』








ぶす、とむくれるA。途中から演技だったとはいえあの件があった為暫く国木田には近寄らないでおこうと此処に来る前に誓ったのである








「 ふふ、その顔も可愛いね。そうだよ、国木田くんだ 」








膨らんでいるAの頬を触ろうとする太宰の指を、お触り禁止です、と払う。それでもめげずに触ろうとするので、Aは2回目以降はされるがままになった



次に太宰の口から紡がれた言葉は驚くべきものだった








「 どうやら失敗したみたい 」






『 え? 』






「 そして逆上した相手がこっちに向かってるみたいだよ 」






『 待ってどういう状況なんです??? 』








Aの言葉が最後まで並ぶよりも先に、店の扉が勢いよく開いた。そこに立っていたのは普通の、なんの変哲もない男だった


扉付近に立っていた黒服達はその男を捕らえようと動くよりも早く、男は走った

彼が目標として見ているのは、Aのテーブル








『 え、 』








否、Aだった



男がどんどんAに近づいて来る。Aはどうすればいいのか分からず、ただただ呆然と、だがしかしこの状況がおかしいと理解しつつソファに座ったままでいた

気づけば男とAの距離は2mをきっていた。Aはソファの後ろに隠していた愛刀に手をかける



ふと、男と目が合った。あれ、この人、私知ってる








「 敦くん 」






「 はい! 」








刃は鞘から出ず、辺りにはガッと鈍い音が鳴った。男の鳩尾を殴って気絶させた敦が、ゆっくりとAを振り返る








「 もう、大丈夫ですから 」








その言葉の真意は、Aには読み取れなかった
















お金をばかみたいに使う太宰さんが書きたかったです。満足です

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零桜 - すっ、好き…冥途ちゃん。はわ、可愛い。更新待ってます! (9月18日 8時) (レス) id: fe567fe024 (このIDを非表示/違反報告)
瀬羅 - アァ‼︎終わらんとってぇ〜‼︎ (2022年12月7日 21時) (レス) @page29 id: 3328415a9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 続き待ってますぅ!! (2022年6月9日 16時) (レス) @page29 id: 41724ba062 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライのカス - え、え、え??か、可愛い…え?好き…お、?面白い…好き!!!!!! (2021年12月1日 17時) (レス) @page15 id: fb2299d8e5 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - オープニングが素敵すぎる…!!主人公も魅力的だし、これからが楽しみです!頑張ってください〜! (2021年11月23日 22時) (レス) @page3 id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽぷぷ | 作成日時:2021年11月22日 1時

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