もしもし冥途ちゃん！【文豪ストレイドッグス】

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『 解せぬ 』






「 ふふ。似合ってるよ？ 」






『 太宰さんがここにいらっしゃるのも解せません 』








結局、あの後来店した太宰に上手く言い丸められて気付けばAがいう助平なドレスを来てキャバクラに潜入していた。そして今は客として来ている太宰の接客をしている。何故。Aは虚無になった



…そして








「 私が此処で君にお酒を頼んだら、そのお金はどうなるの？ 」






『 はあ…6割は私に入ります… 』






「 ふうん…あ、敦くーん 」






「 だっ、太宰さん普通に呼ばないでくださいよ… 」








何故か、敦も黒服として潜入しているのであった。彼もA同様、言い丸められた被害者である



黒いスーツを着ていて、普段の彼よりも少し大人っぽく見える。そんな彼の左手には沢山のお酒の瓶が抱えられている。帰っていったテーブルの片付けをし終わったあとなのだろう








「 えー？それよりさ、この店で一番可愛くてたか〜いお酒、有るだけ持ってきて♡ 」






「 無視ですか…？…って、えぇっ！？だ、太宰さん…！？！？ 」






『 正気です？そんなにお金無いでしょう、あまり無理されないでくださいよ… 』






「 あれれ？私ってそんなにお金ないイメージなの？ 」






『 私のお店とうずまきさんへのツケはなんなんです 』








Aが確信をついた一言を放つとしどろもどろになっていく太宰。
はあ、と溜息を零した後、敦にお仕事戻っていいよ、と伝えようとする…前に太宰が口を開いた








「 私があそこでお金を使わないのは直接Aちゃんに貢げないからね 」






『 …え？ 』






「 私のお金で、私のモノで幸せになっていくAちゃんが見たいのだよ 」








私はね、とにっこりAに微笑む太宰は、少し恐く感じた。彼は敦とは違う、正規の黒服が近くを通ると「 アルマンド、有るだけ持ってきてくれるかい？ 」と声をかけた。その声は割と大きく出たので周りの卓がかなりザワついたと後にAは話した。その時の黒服の顔はとびきりの笑顔だったらしい








「 ふふ、さて。今日は楽しもうね 」






『 た、楽しむって…潜入だし高いお酒有るだけ頼むなんて馬鹿ですよほんとに… 』






「 良い機会じゃないか。私が君に想いを伝える、良い機会だよ 」






『 …？ 』








困惑した表情のAとは裏腹に、太宰の顔は何やら意味深な笑みを浮かべていた











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