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来店 ページ12














あの後変装した( 返したくないとグズっていた )芥川に< 喫茶 救所(すくいどころ) 〉まで送ってもらったAは、午前と変わらず勤務に勤しんでいた








「 Aちゃんこれ彼処のテーブルに 」






『 はあい 』








からんからん








ふと、新しい客が来店した合図が鳴り響いた。Aはお出迎えしようと短いフリルの付いたスカァトをはためかせながら向かう。扉の前に立っていたのは、Aのよく見知った顔だった








「 よお 」






『 中也さん! 』








ポートマフィアの五大幹部の一人、中原中也であった








「 あー今忙しかったか。悪ぃな 」






『 ふふ、いいえ
いつもの席が空いておりますので、ご案内致しますね 』






「 ん 」








いつもの席、それは窓際の奥。店内を見渡せて窓から見る景色も良く、日当たりの良い席の事…一番カウンターが見える場所、でもある



中原がお困り事ではなく客として来店するのは珍しい事ではない。寧ろ何処ぞのじさつ願望より客として来店する方が多い








『 此処は中也さんの席だ〜ってちゃんと覚えてますからっ 』






「 ふ、ンだそれ 」






『 御注文は珈琲ですよね?すぐにお持ちします 』






「 …おう 」








ぱたぱたと小走りでその場から去っていくA。中原はその背中を熱の篭った視線で追う

この席が自分の特等席という優越感と、自身がいつも頼む物を覚えてくれている嬉しさ、そして何より来店時に最初に目が合った時のあの花が咲くような笑顔。中原が恋に落ちるのは十分すぎるくらいの理由である


口をきゅ、と結び直して動き回ってるAを見る中原



そして中原は知らない。他の常連客が皆中原の事を″ Aちゃんの彼氏面をする客 ″と覚えている事を








『 はあいお待たせしました〜 』






「 悪ぃな、ありがとう 」






『 ふふ 』






「 ン…ンだよ? 」








いつもなら珈琲を届けた後直ぐに接客をしに行くAが、何故か今日は傍にいる。嬉しいがイレギュラーなので本人に問う中原



彼女の人差し指が中原に向かう。頬にあたる直前ですぴたりと止まった








『 中也さんてば…見すぎ、です 』








そこからの中原の記憶は途絶えている。覚えているとすれば、自身の鼻血で半分ほど隠れて見えなかったAの酷く焦った顔くらい、か

















ここからあまり原作通りにはいかないです

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零桜 - すっ、好き…冥途ちゃん。はわ、可愛い。更新待ってます! (9月18日 8時) (レス) id: fe567fe024 (このIDを非表示/違反報告)
瀬羅 - アァ‼︎終わらんとってぇ〜‼︎ (2022年12月7日 21時) (レス) @page29 id: 3328415a9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 続き待ってますぅ!! (2022年6月9日 16時) (レス) @page29 id: 41724ba062 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライのカス - え、え、え??か、可愛い…え?好き…お、?面白い…好き!!!!!! (2021年12月1日 17時) (レス) @page15 id: fb2299d8e5 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - オープニングが素敵すぎる…!!主人公も魅力的だし、これからが楽しみです!頑張ってください〜! (2021年11月23日 22時) (レス) @page3 id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽぷぷ | 作成日時:2021年11月22日 1時

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