《8》 ページ8
.
「んー?」
「りゅ、流星にはお願いだから手を出さないで!」
「あのなあ、順序があるやろ?物事には」
「Aが約束を守ってくれさえすれば
ええんやで?そしたら何もせえへん」
「……っ、」
「俺はええんやで、どっちでも」
そう、どちらを選んでも
彼にとって良いようにしかならない。
選択肢は与えられていても、答えは同じなのだ。
それならば、好きな人を守ろうと
考えてしまうのは自然なことで。
「分かった、から、
絶対に流星には何もしないでっ、」
「ほな、Aからちゃんと懇願しぃや、
あの日みたいに」
「……!」
「ほら、早く」
「っ、私と………結婚して、ください」
「ふはっ、喜んで。たーくさん愛したる」
「ほな区役所行こか。婚姻届と離婚届貰いにな?」
そう言い、私に微笑みかける彼は
悪魔にしか見えなかった。
まさか、流星のあの笑顔も、キスも、
何気ないやり取りも、
あの綺麗な瞳に私が映り込むのも、
今朝が最後になるだなんて誰が思っただろうか。
.
124人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぼんぼん。 | 作成日時:2018年12月22日 11時