調教師の飴と鞭 ページ13
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朝起こしに来たり、三食与えてくれたり、
身の回りのお世話をするのは6人
否、6匹の猛獣たち。
お風呂のあと、寝る前の時間
ゆっくりゆっくり足音を立て、鉄格子を
人差し指で撫でながら近づいてくるのは
1人の調教師。
ムチの鈍い音が鳴り響いたなら、
今夜も始まる調教の時間。
「…A、」
名前を呼ばれ、素直に近づけば開けられる鉄格子、
入ってくる調教師。
ここに来たばかりの頃は全てを拒んでいた。
しかし、言う通りなんでもするように
なったのは何故か?
言うまでもない、そうでもしないとこの方は
私を殺しかねないからだ。
逆らえばどうなるかなんて、
これでもかという程に、痛いくらいに、
身体に教えこまれた。
「…あれ、首輪取ろうとしたん?」
「あっ、」
つーっと首輪と皮膚の境目をなぞられる。
取ろうとしたと言うよりは、昨晩今までよりも
キツくされて、寝苦しかったから少しでも
隙間を作りたかった。
「あかんなあ?」
「ごめんなさ…でも違くてっ」
「言い訳とか聞きたないねん」
「きゃっ、やめてくださいっ、」
彼の右手が高く上げられたから、
叩かれると思ったのにいつまで経っても痛みは
やってこなくて、代わりにやってきたのは。
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作者名:ぼんぼん。 | 作成日時:2018年10月21日 0時