【テニプリ】色を失った少女と立海テニス部

第２３話 ページ23

ガツンと、頭を殴られたようだった


切原くんには、切原くんの絵がある


私は切原くんの絵を


塗りつぶしちゃったんだ



あの時とは違う。



私が、悪いよね


でも、


「ごめんなさい。」



切「・・・」



「私はっ、何も企んでないし

　まして幸村くんに危害を加えたり、切原くんの世界を介入しようなんて思ってません」


でも、幸村くんだけは。



切「はっ・・・どうだか

　 「でも、幸村くんはとても、とても優しい人なんです」


「あ、会ってまだ日は浅いけどっ、私の世界を変えてくれた大事にな人になったんです

　切原くんと、みんなの輪に入ろうなんて思ってないから、

　だから、幸村くんと関わることは許してくださいっ！」



初めての友達なんです



．



.





────頭を上げれない。

口答えしちゃった


きっと、怒ってる。

だって、自分勝手だもん。



切「・・・別に俺だって、

　 仁「はいここでストップぜよ」


切「仁王先輩！？」
　「仁王くん！？」



え、なんで、会話聞いてたの！？



仁「ぷぴーな

　 赤也の負けぜよ。お前も分かっとんじゃろ」



切「まあ、・・・悪かったよ

　 ・・・決めつけで変なこと言っちまって」



分かってくれた・・・


仁「おし！これで二人共わだかまりはないけ？

　 なら解散じゃあ」



切「なんであんたが仕切ってんすか・・・」


仁「ぷりっ」


切「ほんじゃ、退散すっかね


　 ・・・さっきはああ言ったけど、たまになら一緒に弁当食ってやってもいいぜ」


ぼそりと言ったけど、


私の耳にちゃんと届いた


「うん！！！」


私の返事を聞くと、切原くんと仁王くんは屋上から出て行った




切原くんは、やっぱり「赤」


気分を、一瞬で高陽させてくれる


そんなきれいな「赤」


ああ、この私の感情を「絵」にしたい


私は今書きかけている絵を床に置いて


真新しい紙を立てかける


赤、赤、赤


私の中で冷めないうちに。






描きたいの。

　

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