episode33〜ツンとデレの差〜 ページ41
私「……はぁ。」
レイジさんの実験室から出て、私は自分の部屋にいた。
準備するなって言われても、もうほとんど終わってるんだけど。
ため息をつきながら、窓を見る。
そこから、白薔薇が見えた。
見つめていると、ドアがギッと開いた。
反射的に振り返ると、顔を半分ほど覗かせたスバルくんと視線がバッチリ重なった。
ス「いきなりすまねぇな」
スバルくんは、頰を染めながら部屋に入る。
私「どうしたの？何か用事？」
刺激しないように問う。
すると、スバルくんは後ろにしていた手を差し出した。
握られていたのは、白薔薇の花束だった。
ス「こっ、これは、断じてお前のためじゃねぇからな。俺がここに来た時に愛でれるようにだ」
私(いや、それ自分のためじゃないよね)
心の中で突っ込んでいると、スバルくんが花束を押し付けた。
ス「ぜってー枯らすんじゃねーぞ。枯らしたら許さねぇからな」
睨まれて怯みながら、頷く。
腕の中にある薔薇は、綺麗で窓越しに見た薔薇と全然違った。
見惚れていたその瞬間、
私「……っ！！」
心臓が大きく脈打った。
私(なっ、なに…これ……！！)
痛みに耐えられず、私は後ろに倒れこむ。
私の姿を見て、異変を察知したのか、スバルくんがとっさに抱きとめる。
ス「おい！大丈夫か？！」
スバルくんの声を遠くに感じる……。
意識を手放そうとした時、口に何かが流れ込んだ。
私(な、なに…これ…スバルくんが…してるの？)
目を開けば、スバルくんの顔がすぐ近くにあった。
そして、そっと口から瓶を離した。
咳き込みながら、私は体を起こす。
すると、いきなりスバルくんが肩を掴み、床に押し倒した。
私(えっ！どうなってるの？！)
唖然としていると、スバルくんは迷いなく首筋にキバを突き刺した。
私「…あ……うぅ……っ…///」
襲いかかってくる痛みに堪える。
ス「…ん……っ……は…ぁ……」
スバルくんは目を閉じ、執拗に吸血する。
しばらくして、スバルくんが顔を上げた。
ス「うそだろ。覚醒が始まってやがる…」
私(え…それって……！)
私は信じられない思いで、スバルくんを見る。
つまり、私は、アヤトくんたちのお父さんと結婚する準備が始まってるってこと？！
息を呑んでいると、スバルくんが静かに口を開いた。
ス「俺の感に間違えなけりゃ、保っても1週間だろうな。」
スバルくんは立ち上がり、肩に手を乗せる。
ス「ま、心配すんな」
そう言って、部屋から出ていった。
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くろ(プロフ) - ダークムーンさん» コメントありがとうございます！更新はチマチマになりますが、気長に待ってていただけるとありがたいです！応援よろしくお願いします！ (2017年10月23日 22時) (
レス) id: d53d7bf966 (このIDを非表示/違反報告)
ダークムーン - とても面白かったです次の更新を楽しみにしています (2017年10月23日 22時) (レス) id: 64bccd7333 (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - 桜月 緋夜(←暫くこれに。元 静香)さん» コメントありがとうございます！ヘタな終わり方ですみません！本編を楽しみにしてくださっている方がいると思い、こういう終わり方をしました。また番外編第2弾を作る予定です！本編も番外編第2弾も楽しみにしていただけると幸いです♪ (2017年10月18日 6時) (レス) id: d53d7bf966 (このIDを非表示/違反報告)
桜月 緋夜(←暫くこれに。元 静香)(プロフ) - 番外編完結おめでとうございます！本編が気になって来ますね。更新されるのをいつでも待ってます♪ (2017年10月17日 22時) (レス) id: ee1d551d46 (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - サイコハルさん» コメントありがとうございます！喜んでくださってなによりです！これからも応援よろしくお願いします！ (2017年10月3日 18時) (レス) id: d53d7bf966 (このIDを非表示/違反報告)
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