其れは君だった【文豪ストレイドッグス】ー探偵社編ー

貫く刃 ページ42

敦side


マフィアが動き出した……


Aちゃんが危ない。
そんな事は誰でもわかるとこだろう、マフィアに捕まった……懸賞を掛けて飛ばすか、其の侭処刑か……歓迎だ。
立ち向かうとしても、芥川や、菫さん、血獣 ルードゥがいる。勝ち目は0だ。
だったら如何助け出せば良い！
近づいたとしても、菫さんを目の前にしたらさっき見たいに眠ってしまう。近づけさえ出来ないのか……
僕は何も出来ないのか……！


太宰「敦君……君次第だ。」

敦「でも、あんな奴等に勝てる訳が！」


其の時、医務室の扉を開け、入ってきた国木田さんが僕にこう言った。


国木田「勝つかどうかでは無い。戦うという意思があるかどうかだ」


其の言葉が僕には凄く響いたのだ。


扉から与謝野先生も、谷崎兄妹も、賢治君も、鏡花ちゃんも、皆んな入ってきて、僕を見た。


与謝野「アンタがやるっていうなら妾も手伝ってやってもいいよ」

谷崎「僕も、協力するよ。妹さんが拐われて、じっとなんてしていられないもンね、僕だってそうだ」

ナオミ「そうですわ！兄妹、助け合ってこそですわ！」

賢治「僕もお力になれたら嬉しいです！」


なんて、みんなで決断したように。


敦「皆んな………！」


太宰「で、敦君は、如何するんだい？」


僕は…………。


敦「皆さんに、依頼があります。Aちゃんの救出を、手伝ってください！依頼人は、僕です！！」

ナオミ「そうこなくっちゃですわ！」



そうして、皆んなでAちゃんの救出に行く事になったのだ。


が、


［コンコン……］


その時ノックの音が聴こえて、ドアノブに手を掛けた瞬間、勢い良く扉が開いた所為で扉に顔をぶつけ、更に奥にいた誰かに殴られた。



……？

如何して！？



よく見たら、その人は鉄パイプを持っていた。

僕、それで殴られたのか……？

確かに、殴られた部分が痛くて熱い。


国木田「敦！！」


ぼーっとしていた僕もその国木田さんの声でハッとしたのか頭から血が流れているのがよくわかった、今。


輩「あ？此処は何処だ？ おい！其処の眼鏡野郎！Aを出せ！萎瑠雨Aだ！」

国木田「誰が眼鏡野郎だぁ？」


と、云いながら其の輩を張り倒す。


国木田「お前の目的は何だ！？」

輩「……復讐だよ！幾年か前のあの暴走事件だ！」

太宰「では、君は異能力者だね？」


と、何かわかったように輩に詰め寄る太宰さん。

輩「何でしっている！」

太宰「噂さ」



不敵な笑み。

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