占いツクール
検索窓
今日:164 hit、昨日:59 hit、合計:30,211 hit

ラッキー ページ20

_____


「タツヤー、私だけど。いる?」


扉をノックしながら部屋の中に呼びかける。

もしこれを知り合いですらない人に聞かれたらオレオレ詐欺の手口を連想させてしまいそうだが、勿論カツアゲに来た訳ではない。

風丸曰く、紫音が1日音信不通になったことでタツヤにかなり心配をかけたようなので、その謝罪と言い訳に来たのだ。


「(あれ、いないのか?)」


彼の性格上、居留守__はしなさそうなので、少しタイミングが悪かったのかもしれない。

部屋に戻ったらLINEでも送っておこうかと思い踵を返すと、ようやく待っていた声が聞こえた。


「紫音?」


やはり留守だったのは本当で、タツヤの部屋の前に突っ立っている紫音と、それを廊下で見ているタツヤ本人と云うおかしな状況になってしまった。

首にタオルをかけており、髪も湿っているように見えるので恐らく風呂上がりだろう。

わざわざスマホを取りに行かずに運良く会えたことで、思わず頬が緩む。

……ラッキーだったから微笑んでいるだけであって、彼の風呂上がりが色っぽいとか好色めいたことを考えている訳ではない、断じて。


「そこ…俺と風丸さんの部屋だよね?」

「あぁ、そうだけど、別に侵入しに来たんじゃないよ…タツヤに会いに来ただけで。話すことがあって…。」


つい数秒前 変なことを否定したせいで、今の発言も下心があるように聞こえてしまう。

いやいや、ここに来たのはそんな淫らな理由じゃないだろ、と脳内で自問自答する。

なんか怪しい目で見られてる気がするな…と疑心暗鬼にさえなりつつあった時、紫音を焦りの渦から救う言葉が。


「俺見ての通りお風呂上がりでさ…喉乾いてるから、話の続きはロビーでもいいかな?」

「あ、自販機ね。いいよ。」

「ありがとう。お礼に紫音の飲み物奢るよ。」

「いや気にしないで。お礼って程じゃないし、私勝手に来ただけだから…。」

「本当に?」

「本当に。」


喉が潤っている__とは言えなかったが、ついて行っただけでお金を出してもらうのは流石に悪い。

しかし次の一言で、紫音の気持ちは簡単に逆転する。


「新しく増えたんだよ。ビターのホットチョコレートとかココアとか__」

「何だって…!?」

究極の選択→←音信不通



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (60 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
133人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます!最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (4月27日 0時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ツナ | 作成日時:2020年4月7日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。