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チョコマニア ページ7

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「安全…とは言い切れないけど、皆がいなくなるまでここに隠れてて。」

「大丈夫なのこれ?もしこっちまで来られたら簡単にバレそうだけど。」

「椅子やテーブルの下に隠れるよりはマシだよね。」


一時的に紫音の隠れ場所として抜擢されたのは、食堂のカウンターの裏。

テーブル側からは頭も足も見えないが、厨房側に来られたら即見つかる。

その場しのぎの策なので上手くいく可能性はほんの僅かだが、紫音は思い切って堂々と姿を見せるようなギャンブラーでもない。

両掌と両膝を床につき、物音1つ立てなければ息の音も最小限におさえる。

その直後吹雪の言う通り、食堂が一気にがやがやと騒がしくなった。


「吹雪、そのお菓子の山は何だ?」


浅葱色の髪を高い位置で1つに結んだ少年が、ゲンナリとした顔で "お菓子の山" とやらを指さした。

吹雪の傍にお菓子の山なんて、心当たりしかない。

「(不味い。私のだ。)」

隠れることしか考えておらず、そちらの隠蔽は盲点となっていた。

詰めが甘かったと自分を一喝し、吹雪が何とか誤魔化してくれることを祈る。

だが、それは杞憂だった。
彼は紫音の願い通りに真実を敢えて隠す。


「無性に甘いものが食べたくなってね。さっき衝動買いしちゃったんだ。」

「チョコレートだけで凄い量だな。……そういえば、チョコレートといえば姫野だが、姿が見えないな。」


14歳の自分の印象は『チョコレートマニア』なのかと思うと少し悲しくなった。

小さくなった本人が近くで聞いているとも知らずに、吹雪と話すポニーテールの少年は食堂の至る所に視線を向けた。


「集合が急だったから、間に合わなかったんじゃないかな。」

「またどこか森の中で昼寝してなきゃいいんだけどな…。」


私が森の中で昼寝!?と紫音は身を乗り出しそうになった。

慌てて定位置に踏みとどまり、その少年と昼寝については後で吹雪から聞こうと自制した。


「それより、緊急ミーティングの内容って何だろうね。」

「さっき、マネージャーの神門が青ざめた顔で帰って来たぞ。確か円堂と買い出しに行った筈なんだが…。」


このミーティングがあろうがなかろうが、結局人が来ることに違いはなかったようだ。

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ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます!最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (2020年4月27日 0時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ツナ | 作成日時:2020年4月7日 18時

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