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VSウズベキスタン ページ32

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日本代表『イナズマジャパン』対ウズベキスタン代表『エターナルダンサーズ』の試合。

審判のホイッスルと共に、日本からのキックオフ。


「落ち着いていくぞ!」


後方から風丸が呼びかけると、いつもよりワンテンポ遅れて皆の唱和が返って来た。


「(しかし、問題はあいつらだな…。)」


目線の先には日本のツートップFW、灰崎とヒロトの姿が。

ただでさえ口喧嘩が尽きない2人なので、チームの雰囲気が悪い今、とても仲良くやってくれるとは思えなかった。



稲森が灰崎にパスを出そうとボールを蹴った。

しかし注意力散漫になっていた灰崎は背後から敵チームのアナハンが迫っていることに気が付くのが遅れ、パスカットされてしまった。


「何やってんだ!この木偶(でく)!」


当然のようにヒロトから野次が飛んでくる。

灰崎の返事は、アナハンとヒロトのどちらに向けられたものかわからない舌打ちだった。

ボールを奪ったアナハンは、「早速頂くぜ。」と点を取る宣言をしたところで味方にパス。

3人合わせて『爆走三連星』を名乗るサリベク、ファルハド、ムハバートが三角形に細かくパスを繋ぎながら上がってくる。


「無限の体力を誇るだけあって、最初からかなり飛ばしてきてる。あれで終盤持つの…?」

「敵の心配をしてる場合じゃないぞ、紫音!」

「あぁ ごめん。」


スピードを緩めて相手の攻め方をぼんやりと眺めていた紫音は、今度は同ポジションのタツヤに注意をくらった。

確かに彼の言う通り、敵の体力よりこちらの失点を心配した方が良さそう__と言うかしなくてはダメだ。

『爆走三連星』に日本のDF陣は必殺技を出す間もなく抜かれ、ウズベキスタンFWのダストへボールが渡る。

ダストは右手を胸に当て、オペラ歌手が連想されるような歌声を響かせた。

辺りが紫の禍々しい空間に包まれると、青白い人魂がボールに纏っていく。


「『レクイエムダスト』〜!」


レクイエム(鎮魂曲)は死者の鎮魂を願うための曲だ。

死者の魂がボールと一体化し、ダストは一直線の力強いシュートを打った。

対するGK西蔭は不意に逆サイドをつかれ、敢え無く失点。

開始早々、先取点を取られてしまった。

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ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます!最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (2020年4月27日 0時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ツナ | 作成日時:2020年4月7日 18時

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