三十二話 ページ7
シノクニのガスで固まっていくシーザーの部下たち。
ずっと騙されていたんだ。可哀想にしか思えない。
シーザーもシーザーだ。
こんな完璧な殺戮兵器を作れる頭脳があるならもっといいことに使えばいいのに。ただ、人を殺す為に使ってばかり...
そしていろんな箇所の映像が次々と映し出されていく。
切り替わった映像のひとつに麦わらの一味がガスのギリギリのところで全力疾走している姿が映った。あ、侍さんもいる。
麦わらさんが映像に向かって叫ぶが、海楼石で力が出ないらしい。
...恐らく運が良ければ誰かの錠は海楼石のものではない。
ここに来た時、錠はいくつかすり替えておいたのだ。あの人数が居れば確率的にも当たっておかしくない。
ここまで来て何もアクションがないなら、当たりはキャプテンだ。そして私が今、こっちの立場。
機会を伺っているはずだ。一度離れてから合流する方が得策か。
建物が少し揺れた。
何かと思えば檻が外に出されようとしていた。
そりゃそうか。実験体の話ばっかりだったから、最初からそのつもりだったのだろう。
たぬきちゃんがどうしようと言う顔をしている。私の能力を...
と思った矢先、何かが飛んで来たようで後ろに倒れ、たぬきちゃんは慌てた様子で何かを拾った。
音的に...紙。そして何も行動に出ないということは誰かの指示。
そんなもの＿＿＿キャプテンにしか出来ないじゃないか。
あの中でそんな小細工と指示が出来るのはせいぜい白猟さんキャプテン。ロビンさんもかな。
私の予想が当たった。もうこれで心配の要素はない。
さァ...反撃開始だ。
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28話、何故か非公開のままでした...
気づかずすみません汗
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作者名：つんてん | 作成日時：2022年8月25日 23時
