七十話 ページ45
戦士たちの叫びがリングに響く。
レベッカや私のような女は正直見当たらない。私の場合は話さないと女と分からない格好だが。
｢さっきの言葉、取り消してもいいんだぜ？
私が言い返した男が私の元へやってきた。
このまま私の前に現れなかったら見逃してやろうと思ってたのに脳筋で残念。
『こっちのセリフよ、バーカ』
｢チッ死ねェ！｣
『＿＿＿＿
私の能力で皆、熱さを凌ぐために自ら
《どこからか煉獄のような炎がリングの一部を覆い尽くし、多数の戦士達が水を求めてリング外へ〜！
炎を出したのはルーシーに続く一般参加のヴァジルだ〜！》
『げ、あんまり注目されたくないんだけど』
左でレベッカが...心配もあるが何度もコロシアムに出ているということはある程度の実力者のはず。
戦い方も見たことないくらいに綺麗だ。血を流すことのなく勝負をつける。戦い方を教えた方が素敵な人だったのだろう。
実況の放送で誰が強敵かを確認する。
この中じゃあ1番はキャベンディッシュか。そして、キャベンディッシュのあだ名の“ハクバ”...
私の予想が当たっているのならばここを勝ち抜くのは確実とは言えない。
また放送で聞こえてくる。
レベッカは背水の剣舞という戦い方で今までの試合を無敗で来たらしい。やっぱりただの剣闘士ではなかった。
｢余所見してんじゃねェよ！｣
『うるさいよ、黙ってくれない？』
パンチを一発、男の腹にかました。最小限で戦いたいんだよね、私。
レベッカを...いくらあの速さでも巨体じゃ歯が立たない！
能力はあんまり使いたくなかったけど...！
｢どうして欲しい？憎まれっ子ちゃん｣
『あなたはどうして欲しい？
私の
｢あァ？アンタもこの憎まれっ子ちゃんみたいになりたいか？｣
｢ヴァジル...逃げ、て｣
『きーめた！あなたはこれから私のお人形さん』
｢何意味の分からねェこと言ってんだ？握りつぶしてやるよ！！｣
『＿＿＿＿
腕を振りかぶる大男だが、それが私に当たることはなく目の前で倒れた。
『さァローガン。
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作者名：つんてん | 作成日時：2022年8月25日 23時
