信じるもの Ⅱ【トラファルガー・ロー】 (ページ4)

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二十九話ページ4

ローside

｢お前らが気づかねェのもムリはない。別に海軍を裏切ったわけじゃねェからな。元々海賊なんだ。
ヴェルゴは初めからずっとジョーカーの一味なのさ｣

｢スモーカー(お前)が本部から転属してきた日から最大限に警戒網を張ったよ。それにしてもベラベラとよく喋ったな、ロー。仕置きが足りなかったか？｣

...昔を思い出す

すると、ヴェルゴは万が一素性がG-5のヤツらにバレたとしても白猟屋、女海兵の命を奪いその口を封じる。しかもいつものように事故と処理をしておく、と付け加えて。

｢おいトラ男、ジョーカーって誰だ？｣

コイツの声色はいつも通りだ。危機感というものがないのか？

｢俺も昔ソイツの部下だった。
“ジョーカー”とは闇のブローカーとしての通り名に過ぎない。正体は...世界に名だたる7人の海賊、世界政府公認王下七武海のひとり...ドンキホーテ・ドフラミンゴだ｣

その名を出すと不穏な雰囲気が流れ込む。

｢ドフラミンゴって...誰だっけ？｣

妙に静かだと思えば分からねェのかよ...

白猟屋が言うに、麦わら屋は海軍本部で見かけたようだ。

少し奥で足音が聞こえた。

｢ん？A、どこへ？｣

『本が読み終わったので新しい本を』

｢そろそろマスターが戻ってくる頃よ｣

『わかりました』

Aは扉へと向かう。すると1つの本が開いて少しずつ動いていた。...たぬき屋か？

Aはその本とたぬき屋(？)を一瞬で拾い、部屋を後にした。

未だ、彼女が今どんな状況なのか俺は把握出来ていない。

何かシーザーに薬でも飲まされたか？

いや、アイツは俺と基本一緒でシーザーと2人きりの場面はなかったはず。

俺はチャンスが来るまで大人しく何も行動を起こさないことに決めた。

＿＿＿＿＿＿＿

貴方side

｢なァお前！なんで自分の船長が捕まってんのにあそこで座ってたんだ？アイツらの仲間みてェじゃねェか！｣

『...あなたがいい具合に気配が大きくなかったのが幸いでしたが、あそこで何かやらかしてたらあなたはあの檻に入れられてましたよ』

｢ヒッ...俺捕まってたかもしれねェのか｣

『アイツらの仲間みたい...ですか。アイツらからしたらそうかもしれないですね。仲間という概念ではないと思いますが』

｢...？｣

『死んでも腐っても私は船長についていきます。そして信じる。そうじゃなければ私が私を許さない』