鐘の音と星空 ページ35
あの日を覚えている
偶然居合わせた満天の星空に響いた鐘の音
僕はあの日のことを覚えている
記憶の中のその音は
ふんわりしていた気も凛としていた気もして
定かではない
ただ脳裏にこびりついたあの音と景色が
あの瞬間僕の心臓を確かに揺らして
運命を変えたことを
僕は認めなければならない
鐘の音は頭の中で何度も鳴り響いた
一度目はその鐘の記憶を
僕の中で大切なものとした
二度目はその思い出を糧とすることで
僕に向上心を与えた
しかし三度目は僕に自分を惨めにさせた
あの幻のような愛しい鐘の音と
どこまでも綺麗な星空
それなのに僕は何でこんなにも小さい人間なんだろう
あの思い出を糧にしても
僕は何で変われないんだろう
僕は自分を嫌いになった
鐘のために失われた自信を拾い集めようと
遠いあの場所まで足を運ぶけれど
四散した過去の僕の存在意義は
月日のうちに風に飛ばされて
まるではなからそんなもの無かったかのように
跡形もなく消えていた
北の地方の初夏はまだ寒かった
ああ
僕は幻になりたい
輝く夜空に吸い込まれていったあの鐘の音のように
僕は誰かのいとしいまぼろしになりたい
ああ
僕は焦がれている
今は遠いあの幻に焦がれている
けれども一方で
今、確かにここに居る
あの鐘の音に似た声を持つ君に焦がれている
無邪気と邪気、そして脅威(数ヵ月前のTwitterより)→←同じ思考の僕たちは
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とある人物 - 真葛さん!初めてコメいたします。いつもみています。だいすきです。これからも頑張ってください。初コメで図々しいかもしれませんが、もしよろしければ 僕の下らない日常 で検索してみてください。気に入られるかもしれません。長文失礼いたしました。 (2020年3月5日 20時) (レス) id: 6f8cc8b31d (このIDを非表示/違反報告)
真葛(プロフ) - こまっちゃんさん» その思いは私も同じよ。あなたと、あいつらといることは、私の人生の幸せなんだもの。あいつらの笑顔が、私は泣く程好きなんだもの。何で、何でよりにもよってこんな時に。そう思うよ。でもね仕方ないよなんてここでは言わん。本音では私だって苦しいから。 (2020年3月1日 0時) (レス) id: 20f5b4f373 (このIDを非表示/違反報告)
真葛(プロフ) - 斎さん» 初めまして、読んで下さってありがとうございます。はい、頑張りすぎないように頑張ります(笑)確かに、詩に書くネタになるような鬱な出来事があるのも問題ですね(笑)でも、人生でこの道を歩んでいることを悔やんではいないので大丈夫です(笑)ありがとうございます。 (2020年3月1日 0時) (レス) id: 20f5b4f373 (このIDを非表示/違反報告)
こまっちゃん - 休校にならないでほしい。あと少しでいいから、私の人生の中で一番平穏で、それでいて楽しかったと少しでいいから、私の人生の中で一番平穏で、それでいて楽しかった時間を続けていたい。 (2020年2月27日 21時) (レス) id: 8e31dd3439 (このIDを非表示/違反報告)
斎 - 初めまして、斎です。読んでいて泣けてきました。これからも更新、頑張りすぎない程度に頑張ってください。(それはそれで問題なのかもしれませんが…) (2020年2月27日 21時) (レス) id: 8e31dd3439 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真葛 | 作成日時:2019年11月18日 0時