鶴の兄様

十五話 ページ17

夕餉の時間

俺の隣には鶴丸じゃなく、膝丸がいる

そして、髭切の隣には、鶴丸

みんなには、一応説明しといたんだが…

髭切「…」膝丸「…」

斜め前に髭切達…そういえば、席近いの忘れてた

気まずいな…

鶯丸「膝丸起きたのか」

膝丸「あ、あぁすまない折角の茶会だったのに」

鶯丸「また今度やればいい話だ…気持ちよさそうに寝ていたしな、そんなに狼牙の肩は寝心地いいか？」

火に油を注ぎやがったな、鶯丸

俺が鶴丸の惚気を言っていたのを根に持ってるんだな…鶴丸の箸が折れたぞ

あー、そうそう…さっきまで俺の肩で寝ていた膝丸は起きたとき全力で謝ってきた

『膝丸可愛かったぞ〜？一瞬本当に弟にしようと思ってしまったぞ』

膝丸「えぇ！？」

あ、髭切の箸が折れた、こっち睨んでるわ

俺は髭切をニヤリと悪い笑を浮かべ見た

すると、髭切は「気分後悪い」と言って大広間から出て行ってしまった

膝丸「あっ…」

・・・早く追いかければいいのになぁ…

『……追わねぇの？』

膝丸「いや、しかし…」

『今期を逃してどうする？早く行けよ膝丸』

そう言うと、膝丸は走って髭切を追いかけて言った

さて、俺の隣が空いたわけだし

『あーぁ、隣が寂しいなぁー』

鶴丸「っ！兄様ぁぁぁぁ！！」

『うぉっ！？』

鶴丸が突進してきた、少し痛かったぞ

『よーしよし、無視してごめんな〜？』

鶴丸「兄様ぁぁ！あ"に"さ"ま"ぁ"ぁ"ぁ"…！！」

『(うるさいっ！)』
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膝丸「待ってくれ兄者！」

髭切「…なんだい？」

膝丸は兄の髭切に追いついた

そして、髭切の手を掴み必死に訴えた

膝丸「すまなかった、兄者！あの時カッとなってしまってついムキになってしまった！！」

髭切「…」

膝丸「こんな不甲斐ない俺だが兄者の弟で居させてくれ！！」

膝丸は握っている手に力を込めた

髭切は、ため息を吐き髭切に声をかける

髭切「…僕は一度だって君が弟ではないなんて思ったことはないよ？」

膝丸「あ、兄者っ！」

髭切「僕の方こそごめんね？」

そういい、膝丸の手を握り返し空いている手で頭を撫でた

膝丸は目に涙を浮かべ声を上げ泣いた

一件落着

髭切「ほらほら、泣かないでよ泣丸〜」

膝丸「なっ！？俺は膝丸だ！兄者！！」

一件落着…なのか？
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『あの〜、鶴丸？』

鶴丸「なんだ、兄様！」

『寝にくい』

鶴丸は夕餉から寝るまで狼牙に抱きついて離れなかったとか…

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