検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:227,682 hit

ページ44

『あ!赤葦!』

夜の街並みを見ていたAは、唐突に何か思い出したらしい。

『プレゼント交換しよう!』

遡って北海道に発つ朝、Aたっての提案で「お互いにプレゼントを買って、函館で交換」することにした。因みに予算は1500円。

2人してごそごそと荷物を漁って、せーのでプレゼントを出す。

『えっ!?あ、オルゴール堂!行ったの!?』

「うん。いろんなのあってすごかったよ。」

『中見ていい?』と尋ねてくる彼女に頷くと、いそいそと箱を開ける。

『わ…!可愛い、メリーゴーランド!』

予算の都合もありあまり高いのは買えなかったけど、彼女はメリーゴーランド型のオルゴールを手に目を輝かせている。

『すっごい嬉しい!ありがとう!大事にする〜』

喜んでもらえたようで何より。



「Aのは…白い恋人?」

オルゴールを慎重に箱に戻し終えた彼女は、俺の言葉に首肯した。

『そう!白い恋人パークっていう、可愛らしい所行ったんだ!』

これ!と写真を見せてもらった。
様々な花の咲く庭に、洒落た建物。世に言うインスタ映えしそうな場所だ。

紙袋の中を覗いてみると、白い恋人をモチーフにしたマグカップとカラフルな飴の詰め合わせ。
飴の方はパーク限定らしい。美味しそう。

「ありがとう」

マグカップ、汚すの勿体無くて使えないかも。なんて言うと、使ってね!?と突っ込まれた。

飴…せっかく買ってきてくれたのだから、正直一粒も他のやつに取られたくないなぁ
こっそりと全部、俺だけで食べよう。


プレゼント交換を終えて、再び夜景に視線を戻してこの2日間の出来事をお互い沢山話す。
木兎さんへのお土産に変なTシャツ買ったとか、ソフトクリーム2日間で3つ食べたとか。

みんな買い物を終えたのか、展望フロアに梟谷の制服がちらちら見え始めたが、隣の彼女は相も変わらず俺にぴったり引っ付いたままだ。きっと気づいてないんだろうなぁ。

まあ見られたとしても、それはそれで牽制になるので、俺としては寧ろ万々歳なのだが。

ふわりと彼女の手を包み、いつものように恋人繋ぎをする。
Aは少し照れてはにかむだけで、特段抵抗はしなかった。

それから集合時間までの約30分間、結局最後まで俺たちは手を繋いだまま駄弁っていたのだった。







”伊丹くん!あのバカップル撮って!”

”お!?うわ、公共の場で堂々とイチャついてんなぁ”

”リア充め、後で写真送り付けて弄ってやる”

”金目、目が怖いんだけど”

焦り→←展望台



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (93 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
320人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 赤葦京治   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

とみーさん(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» ありがとうございます!本当に更新お待たせして申し訳ないです(--;) (2019年10月2日 1時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年9月30日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
とみーさん(プロフ) - 鶴まじ天使さん» うわぁぁありがとうございます! (2019年8月31日 0時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
鶴まじ天使(プロフ) - ふふっ夢主ちゃんと赤葦のやり取りが見てて微笑ましいですね(笑)すごく微笑ましくて面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月29日 7時) (レス) id: 2390bd5229 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:とみーさん | 作成日時:2019年8月20日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。